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『ヒトラーに憑依しました』連載版 作者:零戦
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第三十七話






「総統、日本大使館の駐在武官草加少佐がお見えです」
「草加少佐が……?」

 フィンランドに対するソ連の動きが怪しい時の朝、エリカさんはそう報告をしてきた。
 アポ無しか……。

「通してくれエリカさん」
「ヤー」

 程なくして駐在武官の草加少佐が部屋に訪れた。

「グーテンタークマインフューラー」
「グーテンターク草加少佐。突然の来訪に少し驚いてます。まぁどうぞ」

 俺は草加少佐と握手をしてソファーに座らせる。

「突然の訪問、真に申し訳ありません。実は今回の訪問はビジネスにあります」
「ほぅ……ビジネスですか」
「そうです。四発機……欲しくないですか?」
「……陸上機かね?」
「その通りです。ですが何故陸上機と問うので?」
「海軍には四発水上機がありますからな」
「よく御存知ですね」
「確か九七式飛行艇だったとか?」
「はい。今は新型が出ています」

 多分二式飛行艇の事だな。ちなみに海自にも二式飛行艇を設計した会社が設計した飛行艇が飛んでいる。

「それで陸上機とは?」
「……我々はこの四発機を連山と命名しています」
「成る程、レンザンとな……」
「此方が簡単に機能を記入しています」

 俺は草加少佐から書類を受け取り一目したが……。

「最大速度五九〇キロ、最大航続距離約七千三百キロ、爆弾は四.五トンまで登載可能……か」
「我が日本は既に二十機を配備し南方作戦にも使用されました」

 後に聞けばインドのカルカッタを空襲していたみたいだ。てか連山の導入早いな……まぁ輝義の入れ知恵だろうな。

「それで総統……一機入りませんか?」
「是非とも欲しいな。値段はどれくらいかね?」
「これくらいですな」
「ふむ。それで良いのか? 貴国の超機密であろう爆撃機がこの値段で……」
「我が日本は連山より更に上回る爆撃機を目下開発中との事です。何でもアメリカ本土を爆撃するためだとか」

 ……富嶽ですね判ります。どっから金を出してんだ輝義は……?(後に輝義から聞いたら宮廷費節約と議員の減給をして資金を集めたとか。何処の富士型戦艦だよ)

「まぁいい。では契約は成立かな?」
「その通りです総統。それではこれにて」

 草加少佐はそう言って部屋を退出したのであった。

「……日本ってやっぱ変態だよな」

 良い意味でも悪い意味でも当てはまるし……。

「エリカさん、ゲーリングを呼んでくれないか?」
「ヤー」

 そして程なくしてゲーリングが入室した。

「何用ですか総統?」
「日本の爆撃機を購入した。見たまえ」
「……これは凄いですな総統。ですが私にも一言言って下されば……」
「それに関しては済まない。向こうが急に来たからな」
「は、判りました」
「それでゲーリング。こいつを作れると思うかね?」
「作れる事は作れるでしょう。ただ……」
「ただ?」
「この爆撃機のエンジンはあの『ホマレ』です。『ホマレ』は整備に泣かされると聞いています」

 誉エンジンはドイツも少数ほど購入していた。他にも金星エンジンもだが日本のエンジンを見るためにだ。ドイツ側も誉は確かに高性能だが整備には泣かされると日本側と同じ判断をしていた。

「とするとエンジンは我々のか。スペックはどうなると思う?」
「……性能は落ちるでしょうな。我々がホマレを上回るエンジンを開発すれば別でしょうが」
「……ならジェットエンジンならどうだ?」
「……成る程、ジェットエンジンですか。確かにジェットエンジンなら性能は上回るでしょうな」

 ゲーリングは納得したように頷いた。

「日本はエンテ型の戦闘機を開発しているとも聞いています。それにジェットエンジンを載せるとも」
「……やはり日本と同盟して良かっただろゲーリング?」
「その通りですな総統。他にも色々とありますが」
「それは言わぬ約束だ。エリカさん、珈琲を頼むよ」
「ヤー」

 兎も角、連山を購入したドイツだった。まぁ機体が来るのはまだ先だけどな。




 そして八月十五日、ソ連は突如フィンランドに宣戦布告をせずにフィンランドへ侵攻を開始した。 ソ連はこの日のために約百万の兵力を用意していた。しかもその他にも後方で予備部隊として五十万の兵力も用意していた。更に砲兵部隊は実に九個師団である。
 このような兵力を用意出来たのも独ソ戦をしていない影響である。ソ連は最高司令官をシベリアから呼び戻したジューコフに任命していた。ジューコフにしてみれば最後の死に場所かもしれない。

「兎も角勝つ。それのみだ」

 任命されたばかりのジューコフはそう呟いたそうだ。それに対してフィンランド軍は防御陣地を築いて待ち受けていた。最高司令官は勿論カール・グスタフ・エミール・マンネルヘイムフィンランド元帥である。

「マンシュタイン元帥、元帥の義勇軍は我等の後方に構えて補佐してほしい」
「……戦線を突破したソ連軍を我々が叩く……ですか」
「Kyll?(キュッラ、その通り)。しかし航空隊は最初からお願い致します」
「ヤー。我がドイツ空軍の実力を是非御覧下さい」

 ドイツ義勇軍は九個歩兵師団、三個装甲師団、一個航空艦隊をフィンランドに派遣していた。
 人員は主に史実にて独ソ戦で活躍した者達を入れていた。そして出撃命令を受けたドイツ義勇空軍は士気旺盛だった。

「漸くイワンどもを討つ時が来たか……」
「……こういう日に限って私が後ろに乗るのか……」
「さぁ行くぞガーデルマン!!」

 ルーデルの攻撃隊はソ連の戦力が多いタリ=イハンタラ方面に向かった。攻撃隊が到着すると爆音を聞いたフィンランド軍第四軍団と第五軍団の将兵は歓喜した。

「スツーカだ!!」
「味方の攻撃隊だ!!」

 そしてソ連では攻撃隊の襲来に浮き足だっている。

「む、イワンめ、また新型を作りおったか」

 ルーデルの視線の先にはKV-2があった。ルーデルは直ぐに急降下爆撃を敢行。搭載していた五百キロ爆弾と五十キロ爆弾を投下してKV-2を撃破した。しかも撃破する時に付近を走行していたT-26戦車をも破壊した。
 ルーデルはこの日、六回出撃して戦車三二両、野砲八門、重砲三門を撃破した。四回目の出撃からは乗機が故障したためスツーカG型(三七ミリ砲搭載)に乗り換えて出撃している。

「や、休ませて下さい……」
「休んでいる暇はないぞガーデルマン!! さぁ出撃だ!!」

 ルーデルに引き摺られていくガーデルマンを多数の整備兵が見たそうである。






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