最終話 正騎士の時~そして……~
全四十六話の最終話です。
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ここはセーフフィールド独立騎士団の訓練場。
フィリアはあのあとグレース王女殿下に一つの提案を出した。
「え、独立騎士団に籍を置きながら、ハリソンと交代制で私を守る? それは、お父様が許して下さるなら、是非ともお願いしたいですね」とフィリアが出した提案を受け入れてくれた。
王位継承権を与えられたグレース王女殿下を守る重責を、兄だけに背負わせるのも気が引ける。
それに、グレース王女殿下に王位継承権が与えられることに、水面下では反対意見もあるようなので、グレース王女殿下のお心を少しなりとも支えて差し上げたい。とも思ったのだ。
結局、グレース王女殿下の専属騎士は兄に決まりはしたが、フィリアも月の半分をグレース王女殿下をお守りすることに費やすことに決まった。
国王陛下はグレース王女殿下から聞いたフィリアの提案を「そうだな……国民を守る剣がグレースをも同時に守る。か……これも変化の一つになるのかも知れぬ……」と、受け入れ――フィリアは今日、セーフフィールド独立騎士団で正騎士へと昇格する。
「フィリアちゃん! おめでとう!!」
叙任式が終わった訓練場で、シャロンが感極まって抱きついてきた。
「ありがとうシャロン!」
フィリアもシャロンを抱きしめ返す。
「年齢を越えた美しい友愛だな」
そんなフィリアとシャロンを見つめているのは、フィリアの祖父『剣聖』イアンだ。
すると、シャロンがフィリアに抱きつくのをやめ、
「イアン様。年齢のことは言わないで下さい」
と真顔で反応する。
「そういえばシャロンは……国王陛下より年う――」
「年上だったはず」と言おうとしたフィリアの口をシャロンが塞ぐ。
「もう、フィリアちゃんたら。わたしは二十二歳よ。二十二歳で通してるんだから、イアン様の言葉に乗っちゃダメ」
そんなやり取りをアトウッドやゼック、ベルモントや独立騎士団長まで笑いなら見ている姿が、フィリアの目に映った。
ここまで長かったような短かったような、不思議な感覚にフィリアは陥る。
「ふ――ふふふっ、シャロン。もう言いませんから手を放して下さい。お祖父様も年齢の話はやめましょう」
フィリアはシャロンから離れてイアンの元へと歩き出す。
「やっと、お祖父様に少しだけ近づけた気がします。わたしはこれからも精進致します。『剣聖』と呼ばれるお祖父様にもっと近づく為に」
フィリアは、訓練場の窓の側に立ち、笑顔でこちらを見つめているイアンに向かって言うと、窓から差し込む光りに目を眇めた。
訓練場の外は快晴で美しい青空が広がっている。
フィリアの未来を祝福するように――
(完)
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