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触手
うーむ。
触手が思ったように動かんな。
カクカクとした微妙な動きになって、思ったところに行かない。
ゴツン!
何かに殴られた。
いや、自分の触手か。
硬いな!?
我の体は滑らかで、触手はどこまでも伸びて獲物を捕らえ、その皮膚はしっとりと粘液に覆われて、てらてらと美しく輝いて仲間たちから羨ましがられたものだ。
……だが今のゴツンという感触。
我が美しき触手が硬化している!?
納得できん! 怒りの咆哮だ!
何者か知らぬが、我が触手をもとに戻すがよい!
「ホンギャア! ホンギャア!」
「あららら、自分の顔殴っちゃって泣いちゃった。よしよしよし、痛かったねえー」
……またあの柔らかい海の上に乗せられた。いや、今度は乗ったと言うより寄りかかった感じか。
海流の音がする。
心地よい。
うむ、許す。
* * *
新生児の意味分からんランダムな手足の動き、好き。




