035...スキル「燻製」
朝。
俺は干し肉を見ていた。
残り少ない。
前なら“今食うか”しか考えてなかった。
でも今は違う。
どう残すか。
どう腐らせないか。
そればっかり考えてる。
【《縄文》適応率 12%】
【“保存を考える”を獲得】
「もう完全に主婦スキルなんよ……」
だが。
生き残るには大事だった。
男が火の近くへ木を並べる。
「煙使うぞ」
「煙?」
「肉を乾かす」
その瞬間。
頭の中の知識が繋がった。
煙。
乾燥。
虫避け。
保存。
縄文で流れ込んできた知識だ。
「……できるかも」
「やれ」
俺は木を組み始める。
枝。
石。
高さ。
火の位置。
煙が肉へ当たるように。
地味。
びっくりするほど地味。
だが。
頭の中では“こうした方がいい”が自然に浮かぶ。
その時。
【“燻製作成”】
【対価: 保存食 10%消費】
手持ちの肉が少し黒ずむ。
代わりに。
煙の当て方。
乾かし方。
火加減。
知識が流れ込んできた。
「うわっ」
毎回これ慣れない。
便利。
でも。
確実に何かを食う。
男が少し感心した顔をする。
「本当に分かるんだな」
「勝手に頭入ってくる」
「怖ぇなその力」
俺もそう思う。
もしもっと上の時代になったら。
どれくらいの対価が必要になるんだ。
その時。
ミナが火を見ながら言った。
「人増えたら、もっと食べ物いる」
静かになる。
昨日の少年。
たぶん他にもいる。
追い出された奴。
逃げた奴。
森で死にかけてる奴。
この世界には山ほどいる。
そして。
群れが増えれば、 生存率は上がる。
でも。
食料が足りない。
その時。
俺の視線は自然と、積んだ石壁の外へ向いていた。
……広げるか?
住む場所を。
その考えが浮かんだ瞬間。
【《縄文》適応率 15%】
【“集落を少し広げたくなる”を獲得】
「いや早い早い!!」
まだ三人だぞ。
なのに。
頭のどこかで、“もっと人が住める形”を考えてる。
火。
壁。
保存。
役割。
縄文。
それは。
“その日を生きる”から、
“明日を作る”時代だった。
更新おくれてすいません。
少し忙しかったです。。
ブックマークがはじめてつけてくれました!
ありがとうございます!
うれしい、、




