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『スキル【時代】で領地開拓:追放された俺の開拓が原始から未来へ』  作者: あつ2
第2章「縄文時代」

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033.スキル「土触り」「土器作成」

朝。


 俺は地面を掘っていた。


「……何してるの」


 ミナが眠そうな顔で聞いてくる。


「土探してる」

「土?」


「なんか、違う土ある」


 自分でも説明が下手だと思う。


 でも。


 分かる。


 触った瞬間、  “使える土”と“ダメな土”がある。


ミナは必死に地面を

手で掘ってるの姿を見て

モグラさんみたいで少し笑った。


【《縄文》適応開始】

【“粘土を探す感覚 微上昇”】


「完全に陶芸家ルート入ってる……」


 その時。


 指先へ妙な感触が来た。

 冷たい。

 粘る。

 少し重い。


「……これだ」


 灰色っぽい土。

 水を混ぜると、まとわりつく。

 ミナも触る。


「変な土」

「だよな」


 だが。


 頭の中では、  “形にしたい”感覚がずっとあった。


 丸く。

 深く。

 水を入れられる形。

 その時。


【“土器作成”】

【対価: 粘土 50%消費】


 視界の端へ文字。

 次の瞬間。

 手の中の粘土が、一気に減った。


「うおっ!?」


 半分消えた。


 代わりに。


 頭の中へ感覚が流れ込む。

 指の動き。

 厚み。

 形。

 乾かし方。

 知らないのに分かる。


「……気持ち悪っ」


 でも。


 自然に手が動いた。


 粘土を回す。

 押す。

 広げる。

 少しずつ形になる。

 ミナが目を丸くした。


「器……?」

「っぽい」


 完成したのは歪んだ小鉢みたいなものだった。


 めちゃくちゃ不格好。


 でも。


 “入れ物”だった。


 その時。


 男が戻ってきた。

 木の実を少し持っている。


「……なんだそれ」

「土」


「見りゃ分かる」


 男は器を持ち上げる。


「これ、お前が?」

「なんか作れた」


 男が少し黙る。

 そして。


「……保存できるかもしれんな」


 その言葉で、  空気が少し変わった。

 保存。


 つまり。


 “明日の飯”を考えられる。


 今までは、見つけたら即食うしかなかった。


 でも。


 残せるなら違う。


 未来を考えられる。


 その瞬間。


 頭の奥が少し熱くなる。


 縄文。

 保存。

 定住。

 火の周りに物を置く感覚。


【《縄文》適応率 5%】

【“食料を残したくなる”を獲得】


 そして同時に。

 胸が妙にザワついた。


 ……減るの嫌だ。


 食料。

 薪。

 道具。

 全部。


 “盗られたくない”。


 その感覚が、昨日までより強かった。

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