インダストリークラフト
のーじま様より、ファンアートをいただきました!
あとがきに載せています! とても嬉しい(*´∇`*)
それでは……幼女ちゃんを肉体労働させている裏で、私は椅子に座ってゲームを始めたいと思います。
「い、いや。あっちもゲームだから……」
誤解しないで! ちょっと絵面が最悪なだけですから!
あっちもゲームよゲーム! 私は【コメット デリバリー】というゲームで、向こうは【インダストリークラフト】という別のゲームをやってるだけだから!
肉体労働って言っても元はゲームだからね。現実でツルハシ持って鉱石をカンカンやってるのとは違うんだよ。
だから、実は力も要らなかったりするよ。
「つっても完全にではない……」
なにせ【インダストリークラフト】というゲームが、箱庭シミュレーターのせいで半分現実みたいなもんになっちゃってるからねぇ。
もとはゲームの世界を無理やり現実にしちゃったから、その差異を埋めるために多少システムが変わってるんだよね。
「例えば、ツルハシを振り下ろすにしてもそうだよ」
本来の【インダストリークラフト】だったらツルハシを振るという行動にも、スタミナゲージを消費してる。
だから連続でカンカンやってると、スタミナ切れでツルハシを振り下ろすことが出来なくなっちゃうはずなんだ。
「でも現実だとそーじゃないよね?」
多少疲れても、何回かカンカンやったくらいじゃ疲れないから続けられちゃうでしょ。
だからその差異を埋めるために、別のシステムが適応される場合がある。今回がそれ。
ゲームを現実に移植した感じだからね。
もっとも私が決めているワケじゃないよ。いちいちその誤差を私が決めるのは無駄だからね。
ツルハシに関してはこんな変更がされているっぽいね。
『スタミナゲージが切れると、叩いた判定にならない』
振り下ろすことは出来るけど、鉱石が砕けなくなるんだね。ゲームを現実に落とし込んだからだよ。
ゲームで強制ストップが掛かるところでも、現実ではそーじゃないからね。
でもゲーム的な範囲も残っていて『鉱石を砕くのに力はいらない』ってのもあるね。力じゃなくて叩いた『回数』で砕けるようになってる。
「元はゲームなのを、多少現実にローカライズしてるって言えばいいのかな?」
もちろんこのローカライズ部分って私がイジって変更ができるんだけどね。ただその場合、変更した部分により別の変更を余儀なくされる。
難易度を変更したんだから、バランスを取らされるんだ。
「じゃないとズルが出来ちゃうからね」
そして『目的』によって難易度が変更される。
ま、それは追々……実はインダストリークラフトのゲーム、私もちょっと触っただけだから詳しくねぇのよ。
ま、とりあえず向こうは幼女ちゃんに任せて、今は私の方だ。
【コメット デリバリー】
「レェ〜ッツ! プレイ!」
はい、ポチッとな。
「おっと、ゲームを始めるといきなりムービーか……」
ストーリーの根幹部分を、始める前のムービーで見せる方式……昔のゲームではよくあるよね?
この方式、子供は最初のムービー飛ばしがちになりそうだよね。大人になって『こんなストーリーだったんだ!』とかありそう。
まぁこのコメットデリバリーは言うほど古くないけどね。
ムービーでは3Dのクマが、森でお風呂に入っている。
まぁクマっていうには可愛らしくデフォルメされてるんだけどね。
泡泡のシャボン玉に包まれたのは本作の主人公……『シャボンクマ』だ。通称シャボ熊。
コメットシリーズでお馴染みの仲間のサブキャラクターだね。コメットを背中に乗っけて移動することが多いよ。
仲間は乗り物だよなぁ!?
そんなシャボ熊がお風呂に入っていると、川上から籠に入った猫の赤ちゃんが流れてくる。妙にシリーズ主人公のコメットに似た赤ちゃん猫だね。
次の映像では、赤ちゃん猫を囲む色とりどりのシャボ熊の群れ。
「お前ら別個体だったんだ……」
いやね、シャボ熊って色んなコメットシリーズに出てくるんだけど、普段は茶色で時たまアイテムとかで色が変わったシャボ熊になるんだよ。
てっきり一匹の個体のシャボ熊の色が変わってるんだと思ってたよね。
でもこのムービーを見る限り、シャボ熊族みたいな感じでたくさん居るみたい。
「はは、この赤ちゃん猫どーする? みたいに話し合ってんだろうね」
ワチャワチャと動き回るシャボ熊が、表情豊かで可愛い。
やがていつもの茶色シャボ熊が、赤ちゃん猫を泡で包んで背中に乗せると森を駆ける。
ここで画面にコメットデリバリーのタイトルと【はじめから】の文字が映し出された。
「いいねいいね。冒険が始まるって感じがするわ!」
ほんじゃ【はじめから】を選んでさっそくプレイ。
お、さっそくステージ選択か。
流れが早いね。ストーリーはプレイ前のムービーで見せるからこそのテンポの早さだ。
最初のステージは森の中のステージか。
オープニングが森から始まってるから最初のステージも森なのね。芸が細かい。
温かみのある3Dのステージを、自由に動き回るゲームのようだね。
「んで、基本はゴールに辿り着けばステージクリア……と」
でも、ただゴールするだけじゃない。
もちろんゴールに辿り着けばクリアで、次のステージに進めるみたいなんだけどね……。
ステージごとに『ミッション』が用意されているみたいなんだ。
最初のステージのミッションはステージに隠された『花』を五つ集めてゴールみたいだね。
「チュートリアルも兼ねているから、最初は集めるのが絶対みたいだけど」
シャボ熊の基本アクションは……まぁジャンプは基本だね。そしてこのゲームの特徴ともいえるアクション。
「『シャボン』……ね」
そう、このシャボ熊……風呂好きという設定を活かしてシャボン玉を出すことができる。
「お、敵が出てきた」
まぁ序盤の雑魚敵って感じなんだね。敵にシャボン玉を当てると、敵が泡に包まれて無重力のようにフワフワと浮き始める。
その敵入りシャボンを蹴飛ばすと、シャボンごとぶっ飛び、壁に当たって敵はポンと消え去った。
「なるほど……こうやって敵を倒すのか」
敵によってシャボンを当てる回数が違うみたいだね。
お世辞にもシャボン玉の速度は速くないから、当てるのにコツが要りそう。
「近づくと当てやすいけど……敵の攻撃にも当たりやすいか……」
全くシャボン状態にならない敵もいるね。ちょっと強めのヤツはそう。
「あ〜なるほど。そーいうヤツには、別の物をシャボン状態にしてぶつけるのか」
なるほどなるほど、面白れぇじゃん。
「あ、ヤベ! 敵の攻撃受けちゃった!」
直後に背中の赤ちゃん猫が分離して、パシーンと弾かれる。
「あ、くそコイツ! 離れる衝撃で思ったより遠くまで離れやがる!」
赤ちゃん猫が分離するだけじゃなくて、シャボ熊の方にも慣性働きやがる! これ下手な場所でやられると本体のシャボ熊がステージから落下しちまうぞ!
「ぎゃー! ウチの子によって来るんじゃねぇよ!」
ミャーミャーと泣く赤ちゃん猫のシャボンにすかさずやって来る敵が、シャボンを壊そうとしてくる。
ドンドン減るシャボンのゲージと、赤ちゃん猫の泣き声に焦燥感を煽られる。
「なにこれ! 妙に焦るんだけど! お前らどけ!」
バカ! 邪魔だ雑魚共!
シャボンを攻撃しているヤツには判定ないけど、元々いる敵にはちゃんと判定残ってやがる。
そして当たると遠くまで弾かれるわ!
「ふぃ〜……なんとか間に合った……」
赤ちゃんのシャボンゲージが無くなるまでに救出できないとゲームオーバーね。オッケーわかった。
「よし、ステージクリア!」
ステージをクリアするだけなら簡単だね。ゴールに行けばいいだけなんだから。
ただミッションまで含めてクリアってのが難しい感じか……。今はチュートリアルだけど、後々は大変そうだな。
「お? ミッションクリア報酬?」
『シャボンスライダー』を獲得…………これ、特殊アクションだ。シャボン液を使ってシュルシュル滑るアクション。
「おい……これ、実はヤベェんじゃね?」
明らかに必須アクションだろこれ……。それをミッションクリア報酬にするって。あ、だからこのステージはミッションクリア前提なのか!
おそらく、必須の特殊アクションが報酬のステージはミッションクリアが絶対条件になってるんだろうね。
私はそのままステージを進める。
「うむ、ギミックも面白いな!」
滝の流れを変えて木の苗木に水をやると、急成長して進めるようになったりと凝ってる!
直感的なギミックが盛りだくさんだ。
頭を使ったギミックも、解けた時の達成感が味わえるね。
「おっと、このステージのミッションクリア報酬は…………赤ちゃんシャボンの強化か」
これで赤ちゃんが分離した時の猶予が伸びるワケだ。
「ミッションクリア報酬は、やっぱりクリアすると攻略が楽になるものばかりだね……」
逆にいえば、クリア必須じゃないステージの報酬はなくても進めるようにはなっているんだね。
でもさ……。
「このゲームの難易度……報酬前提じゃね?」
ステージが進むごとの難易度上昇が鬼畜なんだよ。
いや、アクションが上手ければ問題ないんだろうけど、そうじゃないならミッション報酬は必須だわ。
子供向けみたいな絵柄しといて、エグいゲームだよ……。
そのまま数時間のプレイした後、椅子の上で伸びをする。
「ん〜〜〜……そろそろ幼女ちゃんの様子でも見に行くかぁ!」




