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山新涼 風の笑窪《えくぼ》の 一枚田
『山新涼 風の笑窪の 一枚田』
昭和四十五年八月、水明谷川林間学校(吟行会)に二度目の参加をした。駅を出て句会場の受付をしていたら、今日は中央より今売り出し中の鷹羽狩行先生が特別参加するそうで、受付の先生たちも張り切っておりました。鷹羽狩行先生は後年、俳人協会会長になられましたが、その頃は俳句界期待の新人で俳人協会賞を受賞し、アメリカ旅行の句を発表されて外国俳句の先駆者でもありました。
私達も谷川を巡って句を作りたいと友達五、六人で見物に行きました。何処もかしこも真っ青な木々が茂り、ふもとの方に小さな一枚の田圃が笑窪の様に印象的に見えたのを一句にまとめたのでした。
その日は、三句を出句した中、この句が鷹羽先生の特選に選ばれ賞品として短冊を戴き、水明の先生にも二枚の短冊を頂き、皆に名が知られました。




