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本の続編を探して

朝すっきりと目覚めると朝食を食べる。

今日の朝食はサンドイッチにマカロニサラダ、オニオンスープにオレンジジュース。

The・理想の朝食!って感じ、たまにニホンジンの感覚でお味噌汁や白米を食べたい!となるけど、グリムヒルデはパンが主食だった為、欲求は抑えられている。


さぁ、今日は図書室に行って昨日読んだ本を返して、後編を借りてくるわよ!


ルンルンと上機嫌でジヴァに身支度を整えてもらう。

鏡で確認すると、今日も麗しい顔があった。

さすが白雪姫の童話の中で2番目に美しいと言われた顔だ。

白髪は目立つので今日もヘッドドレスベールを付けていく。

これでばっちりだ!

ジヴァは朝食の片付けをしたり、洗濯メイドに洗濯物を渡したり、やることがあるのでユイを連れて図書室へ。


「私は1人でまわるから、ここまででいいわ。帰りは1人で帰れるからジヴァの手伝いをしてちょうだい」


「いや、ですが…」


「メイドは2人しかいないんだもの、この前行ったから道は覚えてるわ。それにこの王宮で私に狼藉を働こうという愚か者はいないでしょ?」


ニッコリ微笑むと立ち去ることを躊躇しているユイを見送る。

さてと、本を返して次の巻を借りよう。


読み終わった本を一冊返却すると、前回本が置いてあった棚へと向かう。

ここの図書室は大きいのでそれだけでも一苦労する。


「はぁ…はぁ…やっとついたわ」


目当ての本棚のところに着く頃には息が上がっていた。


「運動不足ね…体力つけないと…」


気を取り直して昨日読んだ恋愛小説の続編を探す。

作者名は確か…ベアトリーチェだったからアルファベット順でBの所は…あった!

探していた本の続編は思いのほかスムーズに探すことが出来た。


「中編と後編…?」


まさかの三部作だった。

しばらくこの小節で楽しめそう!!

私はその2冊を手に取るといそいそとカウンターで貸し出し手続きをし、ルンルンと上機嫌で自室に戻った。


今回はそんなに探すのに時間はかからなかったので、ジヴァにお茶を入れてもらい自室で読み耽る。


中編の内容は幼なじみの想いを知ったヒロインは心が少し揺れてしまうも、ヒーローのことがやっぱり好き!と振り、幼なじみの男の子は潔く諦め、違う騎士団へと異動を願うという内容だった。

この幼なじみの男の子がヒーローに負けず劣らず良い男過ぎて…

勇気をだして告白してくれた幼なじみに触発されて、自分もヒーローに告白しようと奮闘するのだがヒーローの妹を恋人と勘違いしてすれ違ったり、告白しようというタイミングに限って王子に呼び出しを食らったり、不審者が現れたりでじれじれ過ぎて、両片思いなんだからはよくっつけや!と心の中で何度叫んだのかわからない。


そして刺客に弓で狙われていたヒロインを助ける拍子に倒れて胸に顔面ダイブしたことにより、おっぱいの感触で女であることがバレて、お互いにギクシャクしながらも距離を詰めていきデートへ__


読みながら心の中で拍手を送ったのはいうまでもない。

またこのデートを誘う時のヒーローの言葉が素敵過ぎて!!

「君の時間をボクにくれないか?仕事じゃなくて特別な時間を君と過ごしたいんだ」って!

歯が浮くようなセリフだけどキャラにあってるんだよなぁ〜!

ジヴァやユイが部屋に控えてたからやらなかったけど、前世の私だったらベットの上で枕を抱きしめてキャーって叫びながら足をバタバタしてたわ。

前世のニホンジンの頃に好きだった声優さんの声で脳内再生余裕でしたわ!

もう胸がキュンッキュンした、純愛成分が体に染み渡るわぁ〜。

こういうのでいいんだよ、こういうので!

血の繋がった父と娘がギシギシアンアンしてるを見てしまう!とかいうドロドロ展開じゃなくてさぁ!

どこの昼ドラだよ!白雪姫と王様だよ!

旦那と義理の娘がやってるんだよ?泣きたい…

え?いい加減にしつこいって?

好きで思い出してんじゃないのよ、こっちだって!

こっちはメイド達には冷遇され悪い噂は流され、薬を盛られてたせいで心身共にボロボロだったのに2人はお楽しみですよ!


物語はデートをしたところまでで終わった。

本を読み終わるとずっと同じ姿勢だったせいで固まってしまった肩や首を回して動かす。

物語は面白かったし現実逃避は出来たし、暇つぶしも出来て大満足だ。

デートしてめでたしめでたしで終わってもいいと思うのだが、後編はどうなるのだろうか?

ふと窓を見ると空は暗くなっていた。

この後の展開も気になるけどお腹が空いてきた。


「王妃様、ご夕飯のお時間でございますがどういたしますか?」


傍に控えていたジヴァがタイミング良く私に問いかける。


「この部屋で食べるわ、持ってきてくれる?」


「かしこまりました」


ジヴァは頭を下げると部屋を出ていく。

食堂で食べてもいいのだが、運悪く白雪姫や王様と出くわすと嫌なので部屋で食べている。

ジヴァやユイの負担になるとはわかっているのだが、王様や白雪姫の顔を見ながらご飯を食べると不味くなるしなんなら吐き気が襲ってくる気がするので運んできてもらうのだ。


ジヴァがセッティングしてくれた夕飯に舌鼓を打ちながら小説の後編に思いを馳せる。

続きはどうなるのかしら?結婚まで行くのかしら?ハッピーエンドで終わるよね?

バッドエンドは勘弁だわ、私の未来がバットエンドみたいなものだし小説ぐらいは幸せの余韻に浸りたい。

ご飯を食べてお風呂に入ったら後編を読みましょう!

そう決めるとお上品だけど出来るだけ早く食べるとお風呂に入る。


中世ヨーロッパの時代?みたいではあるけど、お風呂やトイレがちゃんとしてて助かった!

一日に一回お風呂入らないと気持ち悪くて耐えられない。

昔は糞尿垂れ流しだったらしいし、それが原因で疫病が流行ったりしていたって歴史で見たことあるから心配だったけど、インフラはちゃんとしていたのが救いである。


前世の記憶が戻る前のグリムヒルデはメイドにろくに世話をされていなかったので自分で体を洗っていたが、前世の記憶を取り戻した私は裸を見られるなんて恥ずかしい!とジヴァやユイの申し出を断り、自分で体を洗っている。

お風呂は憧れの猫足バスタブである。

湯船には赤いバラの花が浮いている。


「お姫様気分だわ〜…まぁ、私は王妃なんだけど…」


湯船に浸かりほうっと息を吐く。

お風呂から上がり髪を乾かした私は、本の続きを読む。


後編はなんとヒロインのライバルキャラが現れ、ヒーローと婚約しようと根回しをしてお見合いデートをしている所を運悪く見てしまい勘違い。

その誤解は解けるもライバルキャラが騎士団で追っていた誘拐組織にさらわれてしまい、ヒロインが潜入して助け、団長は無事を確認しヒロインを抱きしめ、ライバルキャラは身を引き1年後に結婚でハッピーエンド。


読み終わった後、余韻に浸り幸せな気分で眠りについた。


朝になりジヴァに揺さぶられ起こされる。


「王妃様、おはようございます。朝ですよ」


「う〜ん……あと…5分……」


布団を頭から被り目をつぶるが、ハッとして飛び起きる。

あと5分ってなによ、起きれない学生か社会人か!!


「悪いわね、ジヴァ。顔を洗うお湯をもらえるかしら?」


「もう準備してあります、どうぞ」


ジヴァにお湯の入った桶をもらい顔を洗う。


「こちらタオルです」


タオルで顔を拭くと眠気がだんだん吹き飛んでいく。


朝食を食べながら今日の予定を頭で組み立てていく。

読書もいいけどいい加減騎士の件を決めないでおく訳にはいかないし、現実逃避はやめましょう。


本を返したらガイゼルに会いに行って、あの4人を騎士に任命しましょう。

1度任命しても変えられるみたいだし、お試しでよ!うん、鏡が選んだユイはよくやってくれてるし。


朝食をペロリと平らげると身支度を整える。

そして白髪を隠すためヘッドドレスベールをつけて図書室に行くのだった。

この小説がおもしろい!と思った方はブックマーク・高評価などよろしくお願い致します。

また、感想や誤字脱字報告もありがたいです。

引き続き物語をお楽しみください

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