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半歩 ~守・破・離 短き刃 長き道~  作者: 止水


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第八十一話 自己鏡 ー在り方のー


澪先輩は ”拘りを下ろせ” と言った


ーーーーーーーーーーーーーーーー


春日が間合いを大きく取る


下がる



ーー何が違う?


(負けて言い訳がない!)


(今、俺は俺を俯瞰していた

 そして、 負けても在り方を…)


(違う! 負けて良い?そんな俺を俺は認めない!)



俺の慢心を認めた歪んだ自己鏡だ!



ーーー


春日が突然走り出す


雪から最も離れた場所へ


納刀


大きく息を吸い

胸の前で十字を切る


「ほうっさぁ――――!」

叫ぶ


武道館中に響き渡る



雪は離れた場所からも

切っ先は春日へ向けている


ーーーーーーーーー

大石が

「ねぇ、今のって、 猿叫… だよね」


弓場が答える

「まぁ それに近い… 気合いの一種だね…」


(へ~~ やる気満々じゃんか…)


ーーーーーーーーーーーー


負けても構わない?


それが在り方?


違う、そんなのは俺の在り方じゃない



勝つ気で行って負けたなら それでいい。

最初から負けを認めるな。


俺が俺を”馬鹿にするな!”


俺は俺に対し、”鬼神の如く厳しく” でないと

ーー本山先輩に勝ち筋を見いだせない!



(鬼の如く……?)


――鬼とあれ。


(そういうことかよ…)



春日の目に力がこもる


ーーーーーーー


雪は春日の顔つきが変わったことに気づく



以前より攻撃的な雰囲気が目に宿っている…


されど… 落ち着いた顔…


(一段 上げてきたか)


(それでこそ、春日くん)



雪がゆっくりと春日に近づく


間合いを切り取るように 確実に…





春日がゆっくりと呼吸を吐く

そして、雪に向かって走り込む


間合いの中へ


雪の一の太刀


春日の抜刀


受ける。

刃が弾む。

回る。


雪の二の太刀。

扇のように間合いを斬る。


流す――

流しきれない。



雪が春日の間合いへ

ーー入り込む


春日の小太刀は長刀に絡まれている


長刀を回す


柄がしらが

春日の顔面へ


しゃがむように避ける


小太刀を抜けた長刀を切り落とす


春日が切り返す

ーー小太刀で受ける


長刀が回る



扇のような横薙ぎ

三の太刀が来る



春日が下がる


三の太刀


凌ぐ

ーー凌ぎ切れない


春日の身体が飛ぶ


間合いが出来る



静寂



再び雪は切っ先を春日に向ける


春日は動かない

ーー動けない



静寂の後

武道場に歓声が上がる



ーーーーーーーーーーーー


大西が

「凄い…………」

それだけ


誰も後が続かない…


ーーーーーーーーーーー


春日が踏み込む


雪の迎撃のような一の太刀


春日が踏み込みを止め、

寸前で避ける


扇のような二の太刀


春日の小太刀が

扇の広がりを阻止する


跳ね返るように

長刀を返し

斬り下ろし


春日が軸をずらし

鎬で避ける


そして、下がる

それしかできない…


ーーーーー


(やはり、面白い…)


(本山先輩 俺はやっぱり …)



(… あなたには負けたくないです!)





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