四人では止められないので、人間も魔物も全部頼ることにしました
巨大な黒い装置からあふれた紫色の光が、地面の下へ脈を打つように流れ込んでいた。
これまで見てきた黒い杭よりはるかに大きく、根元から伸びる何本もの黒い管が、背後にある旧魔力管理施設へ食い込んでいる。周囲では《夜棘》が次々と土を割り、森の奥からは住処を追われた魔物達の足音が途切れない。
「バルド、止め方は分かるか?」
「分からん!」
「早いな!」
「見たこともない装置を見て、分かると言う方が危険だろ!」
「たしかに」
最近、この事件を追っていて一番身についたのは、「分からないものは分からないと言うこと」かもしれない。
監視役の男が、そんな俺達を嘲るように鼻で笑った。
「まだ、それを黒い杭だと思っているのか」
「どういうことだ?」
「地上に出ている部分は出口にすぎない。本当に動いているのは、その下だ」
男の言葉に合わせるように、足元から低い振動が伝わってくる。
セイルが旧施設へ視線を向けた。
「地下設備そのものを反転利用している可能性がある」
「本来は何のための設備なんだ?」
「地下を流れる魔力を観測し、異常な増加があった場合に余剰分を逃がすためのものだ。《封脈晶》の安全機構と考え方は近い」
「それを逆向きに使って、地下の魔力を上へ引っ張ってるってことか」
「まだ断定はできないが、見た限りではその可能性が高い」
「じゃあ、まず中を確認しよう」
「簡単に言うな」
「難しく言われても俺には分からないし、やってから考えよう」
セイルが呆れたように息を吐いたが、反論はしなかった。
その時、森の奥から枝が折れる大きな音が響いた。
さらに魔物達が来る。
ホーンラビット、鹿型の魔物、フォレストウルフ、ロックベア。種族は違っても、こちらへ襲いかかる様子はほとんどなく、全員が背後の《夜棘》から逃げることだけに必死だった。
「道を空けます!」
リリアがすぐに中央から退き、魔物達が抜けられる空間を作る。ただし剣は下ろさず、もし暴れる個体が出ればいつでも止められる位置を取った。
「灰耳!」
俺が呼ぶと、森の外側から吠え声が返ってきた。
灰耳は数頭のフォレストウルフとともに群れの端へ回り込み、街道へ向かいそうな魔物だけを少しずつ別方向へ誘導している。上空では蒼雷鷲も大きく旋回し、逃げる群れ全体を見ていた。
「でも、これじゃきりがないね」
ミミナが森を見ながら呟く。
その通りだった。
一つの群れを逃がしても、その後ろからまた次が来る。
「先に根元を止めなきゃだな」
俺が言うと、リリア、ミミナ、ノアが同時に頷いた。
◇
「ここから先へは行かせん」
監視役が短剣を抜いた。
リリアが一歩前へ出る。
「それは、私に言っていますか?」
男がわずかに眉を動かした。
「邪魔だ!」
「止められるものなら止めてみなさい」
「舐めるな!」
男が踏み込んだ。
短剣が横薙ぎに走るが、リリアは身体をわずかに引いただけで避け、《蒼月》で返す。
金属音が二度、三度と響いた。
俺には細かい攻防なんてほとんど見えないが、どちらが優勢かだけは分かる。
「リリア、やっぱり強いね」
ミミナが素直に呟いた。
「ああ。最強だ」
「絶対敵にしたくないね」
「全くだ」
監視役が再び短剣を振り上げた瞬間、リリアが懐へ入り、剣の柄を男の腹へ叩き込んだ。
「ぐっ……!」
身体が折れたところで手首を打ち、短剣を落とさせる。そのまま足を払って地面へ倒し、剣先を喉元で止めた。
「終わりです」
「……早っ」
思わず声に出る。
リリアがこちらを見た。
「何か?」
「味方でよかったなって」
「それなら結構です」
今回は許されたらしい。
◇
監視役をグレン達に任せ、俺達は旧魔力管理施設へ入った。
地下へ続く階段を下りると、部屋の中央には大きな円形設備が据えられていた。古い石と金属で作られた本体へ、明らかに後から取り付けられた黒い部品が何か所も食い込んでいる。
「ひどいな」
バルドが顔をしかめる。
「元の術式へ無理やり別の流れをつないでる」
「止められる?」
「今から調べる」
「了解」
セイルとバルド、レインがそれぞれ装置を確認し、ミミナも杖を抱えたまま術式を覗き込む。ノアは誰かに異常が出ればすぐ動けるよう、少し離れた位置で全員を見ていた。
しばらくして、セイルが装置の三か所を指す。
「おそらく、この三つだ。地下から魔力を引き上げる部分、流量を調整する部分、そして地上へ送り出す部分が連動している」
「一つずつ止めたら?」
「危険だ。どこか一つだけ先に止めれば、残りへ負荷が集中する可能性がある」
「なら三つ同時に止める」
「だから簡単に言うな」
「でも、それしかないんだろ?」
セイルは一度黙り、それから諦めたように頷いた。
「……そうだ」
役割を決める。
地下から引き上げる部分は、設備を理解しているセイルとバルド。
流量調整はミミナ。
地上側の接続はレイン。
「私はどうしましょうか?」
リリアが尋ねる。
バルドは地上を指した。
「外の黒い装置を固定してほしい。接続を外した瞬間、反発で傾けば何が起きるか分からない」
「どれくらいの力が必要ですか?」
「人間数人では足りないかもしれない」
「俺も押そうか?」
全員が俺を見る。
「何、その顔」
ミミナが優しく笑った。
「ユウト、気持ちだけで大丈夫」
「あれ?完全に戦力外?」
「大丈夫です」
ノアまで続ける。
「ユウトには別の仕事があります」
「何?」
「…これから考えます」
「……あ、うん」
泣きそうだ。だた俺が全力で押したところで、リリア一人分にもならない自信だけはある。
「…グレンさん達に頼ろう」
◇
外へ戻ると、グレン達は街道と森の間で人間と魔物がぶつからないよう動き続けていた。
騎士達は伸びてくる《夜棘》を斬りながら、逃げているだけの魔物には道を空けている。最初は警戒していた兵士達も、そのやり方に少しずつ慣れ始めていた。
「グレンさん!」
「どうした!」
「人手を貸してください!」
「何人くらい必要だ!?」
「できるだけ多く!」
「一先ず五人送る!」
「ありがとうございます!」
リリアと騎士達が巨大装置の周囲へ集まり、バルドから支える位置の説明を受ける。
それでも、バルドの表情は晴れない。
「ぎりぎりだ。反発が想定より強ければ押さえきれないかもしれない」
「もう少し人を呼べないかな?」
「街道側を手薄にはできない」
どうするか考えていると、森の方から低い唸り声が聞こえた。
全員が身構える。
木々の間から現れたのは、さっき《夜棘》を浄化したロックベアだった。
「あ……」
ロックベアはこちらを見ても襲ってこない。
代わりに巨大な黒い装置へ視線を向け、低く唸った。
「もしかして、あれが原因だって分かるのか?」
もちろん答えはない。
それでもロックベアは装置へ近づき、巨体を横から押し当てた。
「え?」
ミミナが目を丸くする。
バルドも驚いていたが、固定具と装置の揺れを確認すると表情を変えた。
「……これならいける」
助けたから恩返しに来た、と思いたい。
ロックベアが何を考えているのかは分からないが、人間と同じものを止めようとしている。
「ユウト」
ノアが隣へ来た。
「何?」
「また、自分は何もしていないと思っていますね」
「まだ言ってないけど」
「顔に出ています」
「みんな俺の顔読みすぎじゃない?」
「魔物の気持ちは分からなくても、ユウトは分かりやすいのです」
「うれしくねー」
ノアが少し笑った。
「ここにいる人達が同じ目的で動けているのは、ユウトが相手を最初から敵か味方かだけで決めなかったからでしょう」
「でも俺、装置押せないよ」
「押せる人に頼ればいいではありませんか」
何でもないことのように言われた。
「ユウトは最初から、そうしてきたでしょう」
剣が持てない。
鎧を着ればまともに動けない。
魔法もほとんど使えない。
だから、できる人に頼る。
「……今さらか」
「本当に今さらですね」
◇
準備が整った。
地下ではセイルとバルドが魔力の引き上げ部分を抑え、ミミナが流量調整を担当する。
地上ではリリアと騎士達、それからロックベアが巨大装置を固定し、レインが接続を解除する。
ノアは全体を見ながら、誰かに異常が出ればすぐ動ける位置についた。
「ユウト」
地下へ降りる前にミミナが振り返る。
「全体見てて」
「俺が?」
「私達、自分のところしか見られないから」
リリアも頷く。
「お願いします」
「でも俺、魔力なんて見えないよ」
「そこは私達が伝えます」
ノアが答える。
「ユウトは、誰が苦しそうか、どこで動きがずれているかを見てください」
それなら俺にもできる。
「分かった」
全員を見渡せる位置へ移動する。
「始めよう!」
地下からセイルの声が響いた。
「出力を落とす!」
ミミナが杖を構える。
「対象、流量調整術式! 効果、魔力流入の抑制! 強さ五パーセントから開始!」
「地上、固定します!」
リリアと騎士達が力を込め、ロックベアも身体を装置へ押しつける。
巨大な黒い装置が震えた。
「ミミナ、大丈夫か!?」
「まだ余裕!」
俺は全員を見る。
ミミナはまだ余裕がある。
レインも落ち着いている。
でも、リリアの左脚が少しずつ滑っていた。
「リリア、左!」
「まだ大丈夫です!」
「ノア!」
「見えています!」
ノアがすぐに回り込む。
「リリア、半歩右へ! 左脚に負担が寄りすぎています!」
リリアが位置を直した。
「楽になりました!」
「ノア、俺より早い」
「競争ではありません!」
騎士の一人が思わず吹き出した。
ほんの少しだけ緊張が緩む。
それでいい。
「ミミナ、九パーセント!」
「地上、固定できています!」
レインが工具を回す。
「第一接続、解除!」
金属音が響き、巨大装置の紫色の光がわずかに弱くなった。
「いける!」
そう思った瞬間、足元が大きく揺れた。
「何!?」
地下からバルドの声が飛ぶ。
「別の流路が開いた!」
「どこだ?」
「今探してる!」
巨大装置の脇から《夜棘》が勢いよく伸び、リリア達へ襲いかかった。
「危ない!」
上空から蒼雷鷲が急降下する。
青白い雷が《夜棘》を撃ち抜き、黒紫色の蔓が地面へ崩れた。
「蒼雷鷲!」
鋭い鳴き声が返る。
灰耳も周囲へ伸びた細い《夜棘》の近くを走り、逃げてくる魔物達が近づかないよう進路を変えていた。
人間。
魔物。
昨日まで敵だった人間。
最初から同じ側だったわけじゃないのに、今は全員が同じものを止めようとしている。
『《縁》が深まりました』
胸の奥が熱くなる。
新しい力が増えたわけではない。
誰かの心が読めるわけでもない。
ただ、みんなの動きがいつもより少しだけ重なって見えた。
ミミナが次の調整へ入る。
レインが工具へ手をかける。
セイルとバルドも地下側の出力をさらに落とそうとしている。
リリア達も安定した。
「……今だ」
自然に言葉が出た。
「レイン!」
理由を聞かず、レインが工具を回す。
「第二接続、解除!」
「ミミナ、十二までいけるか?」
「いける!」
「セイル、地下の出力は?」
「現在半分!」
「バルド、三秒だけ一気に絞れるか?」
「危険だぞ!」
「三秒だけだ」
一瞬の間。
「……できる!」
「頼んだ!」
俺は全員を見る。
「リリア!」
「耐えられます!」
「ミミナ!」
「いつでも大丈夫!」
「レイン!」
「準備はできてる!」
「ノア!」
「全員を見ています!」
息を吸う。
「三、二、一――今!」
地下の出力が落ちる。
ミミナが流量を絞る。
レインが最後の接続へ工具を差し込む。
リリアと騎士達、そしてロックベアが装置を固定する。
金属が弾けるような音が響いた。
紫色の光が、一気に消えた。
「止まった!?」
ミミナの声が響く。
しかし、足元の振動は残っている。
「まだだ!」
セイルが叫ぶ。
「施設側が元の出力へ戻ろうとしている!」
「もう一回流れるの?」
「このままではそうなる!」
あと少しなのに。
その時、ハイゼンが地下入口へ向かった。
「俺が行く」
「何するの?」
「非常停止機構がある」
バルドが驚いて顔を上げた。
「知ってたのか?」
「存在だけは昔聞いた。使えば設備自体が壊れる可能性があるから、絶対に触るなと言われていた」
「危ないのか?」
「ああ」
ハイゼンは逃げていく魔物と、街道側で避難を続ける人間達を見た。
「でも、これは俺が止めるべきだ」
「昨日助けた借りか?」
「違う」
ハイゼンは首を横に振る。
「俺が、そうしたい」
その答えなら、止める理由はなかった。
「一人では行かせません」
ノアが治療鞄を持って前へ出る。
「お前まで来るのか?」
「危険な場所へ行く人に治療役がつくのは普通です」
「怪我をする予定はない」
「そう言う人ほど怪我をします」
「偏見じゃないか?」
「経験です」
強い。
「俺も――」
「ユウトは残ってください」
三人の声がきれいに重なった。
リリア。
ミミナ。
ノア。
「なんで!?」
「全体を見る人がいなくなります」
リリアが答える。
「それ、ユウトにしかできないでしょ」
ミミナも続ける。
ノアが最後に頷いた。
「適材適所です」
反論できなかった。
「……分かった」
ノアとハイゼンが地下へ走っていった。
◇
待っている時間が、やけに長く感じた。
一分も経っていないのかもしれない。
それでも、地下入口から目を離せない。
「まだかな……」
ミミナが呟く。
「待つしかないだろ」
リリアも同じ場所を見つめていた。
足元の振動が再び強くなる。
「まずい!」
バルドが叫んだ。
「再起動する!」
「ノア!」
思わず地下へ向かって声を張る。
返事はない。
次の瞬間、大きな衝撃音が地下から響き、建物全体が揺れた。
「ノア!」
身体が勝手に動きかける。
でも、その直後だった。
巨大な黒い装置に残っていた紫色の光が完全に消え、足元の振動も少しずつ弱くなっていく。
周囲へ広がっていた《夜棘》も、成長を止めた。
「……止まっ…た?」
ミミナが小さく呟く。
数秒後。
地下入口からノアが姿を現した。
「停止しました」
「ノア!」
俺達が一斉に駆け寄る。
「怪我は?」
「私はありません」
「ハイゼンは?」
ノアが後ろを振り返る。
少し遅れて、服を土と煤で汚したハイゼンも階段を上がってきた。腕には傷があるが、自分の足で歩いている。
「生きてる」
大きく息を吐いた。
「よかった……」
ハイゼンが俺を見る。
「本当に俺を心配するんだな」
「せっかく助けたのに、すぐ死なれたら嫌だろ」
「そういう奴だったな」
彼が少し笑う。
その直後、ノアがハイゼンの腕を掴んだ。
「座ってください」
「今?」
「今です」
「もう止まっただろ」
「止まったから治療できます」
「少しくらい休ませてくれ」
「座れば休めます」
「……分かった」
素直になった。
「ハイゼンがノアに負けた」
ミミナが笑う。
「勝てる人いる?」
俺が聞く。
「いないと思います」
リリアが真顔で答えた。
「皆さん、聞こえていますよ」
ノアの声に、今度は全員が笑った。
◇
周囲では、騎士達の安堵した声が上がっていた。
森から押し出されていた魔物達も、もう街道へ殺到していない。灰耳はこちらを一度確認すると仲間達の方へ戻り、蒼雷鷲もゆっくり高度を上げていった。
人間。
魔物。
騎士。
冒険者。
黒い杭を置いていた者達。
その指示を運んでいた者。
最初から全員が同じ側だったわけではない。
それでも今は、一緒に同じものを止めた。
「ユウト」
リリアが隣へ来る。
「終わりましたね」
「この場所は、ね」
ミミナも反対側へ来る。
「今日は自分のこと褒めてもいいんじゃない?」
「俺、ほとんど指示してただけだよ」
「それが出来るのがユウトじゃん」
ノアもハイゼンを治療しながらこちらを見る。
「自分で剣を振らなければ、活躍したことにならないのですか?」
「いや……」
「ユウトが剣も魔法も全部できるようになったら、私達の仕事なくなるよ」
ミミナが笑った。
「それは困るな」
「でしょ?」
俺は自分の手を見る。
剣は今でも重い。
攻撃魔法も使えない。
それでも、前ほど気にならなくなっていた。
「俺はやっぱり英雄にはなれないな」
リリアが首を傾げる。
「どうしてです?」
「最後まで自分で誰も倒してない」
「最初からじゃん」
ミミナが即答する。
「だな」
「でも、それがユウトでしょ」
ノアも小さく笑った。
「剣も鎧も重いのですから、仕方ありません」
「みんながいないと死んじゃうなぁ」
四人で笑った。
◇
その時、地下を調べていたセイルが、一枚の金属板を持って戻ってきた。
「悪いが、喜ぶのはもう少しだけ待ってくれ」
「今度は何?」
板には、細い線といくつもの印が刻まれていた。
地図のようにも見える。
「これは?」
セイルはすぐには答えず、印を一つずつ確認する。
「おそらく、同じ系統の設備か中継地点を示している。ただし、詳しく調べるまでは断定できない」
「この辺だけ?」
「いや」
セイルの指が遠くへ動いた。
王都の周辺だけでは終わっていない。
もっと遠い地域へ、線が伸びている。
「いくつあるの?」
ミミナが尋ねた。
「この板に刻まれている印は十二だ」
今夜、人間と魔物がぶつかるのは止めたし、この場所の装置も止まった。
でも、全部終わったわけじゃないようだ。
それどころかここまで追いかけてきて、ようやく自分達が見ていた範囲の狭さに気づいた気がする。
「……広いな」
思わず呟く。
「そうだね」
ミミナが頷く。
「行きなきゃ、かな?」
リリアがこちらを見る。
「嫌ですか?」
少し考える。
怖いし、危ないのも嫌だ。
本当なら平和な町で、簡単な依頼だけ受けて暮らしたい。
でも隣にはリリアがいる。
ミミナもいるし、ノアもいる。
少し離れた森には灰耳がいて、空には蒼雷鷲がいる。
一人だったら無理だろうけど…
「まあ…」
俺は三人を見る。
「一人じゃないから、何とかなる気がするな」
胸の奥で、《縁》が静かに温かくなった。
――第七十話 終
最後までお読みいただきありがとうございます!
巨大な黒い装置を止めるために必要だったのは、
ユウト達四人だけの力ではありませんでした。
リリア、ミミナ、ノア。
王都の騎士達。
セイル、バルド、レイン。
昨日まで敵だったハイゼン。
灰耳、蒼雷鷲。
そして、《夜棘》から助けたロックベア。
立場も種族も違う者達が、
同じものを止めるために力を合わせました。
ユウト自身は、
強い剣も攻撃魔法も使えません。
それでも、
誰に何ができるのかを見て、
頼り、つなぎ、
みんなが動ける形を作る。
それがユウトの戦い方です。
今回、
人間と魔物を衝突させようとしていた計画は
この場所では止まりました。
ですが、
壊れた施設から見つかった金属板には、
さらに遠い地域へ続く十二の印。
今回の事件は、
もっと大きな何かにつながっているのかもしれません。
第71話へ続きます!
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