表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約期間中に合鍵を闇バイトに渡して襲わせた元カレを警察に言ったら「真実の愛じゃない」と喚きました  作者: すじお


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/4

第二話 SNS裁判

米軍兵士の婚約者に「合鍵」を渡してないのに「合鍵」で襲わせられる──そんな事件を経験するなんて、数か月前の私には想像もつかなかった。


 「ジェイソンさんには合鍵と、解錠方法のマニュアルを渡されました」


 そう証言した闇バイトの男は、取り調べの後にあっさりと供述を修正した。


 「……合鍵は盗まれたものでした。チェーンはかかっていたけど、あの人が、スッと入るやり方を教えてくれて」


 聞いた瞬間、刑事たちの顔が凍りついた。

 ジェイソンは米軍の特殊部隊出身。

 訓練で解錠技術や侵入作戦を学んでいたらしい。

 つまり──彼はそのスキルを「婚約者の愛を試す」なんて理由で使ったのだ。



 そして最悪なのは、奴が「地位協定」のせいで逮捕されず、のうのうと解放されたことだ。


 「理子、ほんとに大丈夫?」


 心配してくれたのは、事件を担当した刑事、たちばな巡査部長。


 眼鏡をかけた真面目そうな三十代男性で、落ち着いた声が印象的だった。

 「ええ、身体は無事です。でも……あの人は絶対に反省なんてしません」


 私がそう答えると、橘さんは苦い顔をした。


 「正直、僕たちも手を出せない部分がある。でもね、世論には勝てない人間だっているんですよ」

 その言葉に背中を押された。


 私は証拠をまとめ、SNSに告発を投稿した。

 ハッシュタグは #真実の愛(笑)。


 翌朝。

 タイムラインは地獄絵図になっていた。


 「婚約者を闇バイトに襲わせた米軍兵士」

 「愛の試練(笑)で地位協定利用」


 怒りと嘲笑が入り混じったコメントが世界中から押し寄せ、ジェイソンの名前は一躍「炎上ワード」と化した。


 米軍も放置できなかったらしい。

 数日後、彼は軍法会議にかけられることになり、日本でのキャリアは終わった。

 ──そう、彼は日本の警察には守られた。

 けれど、世論と米軍上層部には守られなかった。

 これこそが、彼にふさわしい「ざまぁ」だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ