201.全自動お掃除ゴーレムのボンバ
【ビルドブロックシリーズ】の確認がやっと終わった。
その後に行った『献身による加護ガチャ』の『10回』の特別バージョンで引き当てたものの確認も済ませてしまおう。
まずは、『浮石』だ。
階級は不明で、レア相当ということだった。
直径二メートルくらいの楕円形に近い岩だ。
『アナライズ』で詳細を確認すると……なんと魔力を流すと浮遊する性質の石とのことだった。
それ以上の詳しい説明はないが、凄いものだというのはわかる。
博識なクラウディアさんは、当然知っていた。
「これは、非常に珍しい鉱石です。もっとも普通の鉱石としての使い方はしないんだけど。
これを組み込むだけで、ある程度のものは浮遊させることができるはずよ。
『浮石』が採掘できる場所は、この『ジパン群島』には確認されていないの。
その希少価値は、魔法金属『オリハルコン』などと同等と言えるわ」
そう言って、クラウディアさんは興奮気味に目を輝かせた。
「ご主人様、これは素晴らしい素材です!
この大きさがあれば、分割していくつもの浮遊装置が作れます!
浮遊させるだけだったら……この石を使えば、『天船』と同じような飛行船を二隻くらいは作れると思います。
さすがに『ブラックノア』ほどの巨大船は浮かせられないと思いますが」
メイも興奮気味である。
いつものことながら、ゴーレムとは思えない豊かな感情表現だ。
「なるほど、レア相当というだけあって、すごいものなんだな。
話を聞く限り、スーパーレアでもいいような気がするし。
ところで、メイはこれを加工できるの?」
「はい、もちろんです。簡単なところでは……手軽に荷物を運ぶための浮遊ボードや、一人用の移動手段になる浮遊ボードも作れると思います。
『スライム聖女』さんが乗っていた球体のような感じで移動できる便利なものが作れると思います。
ただ『浮石』は、浮遊させる能力しかないので、推進力は別に考えないといけませんが」
「そうか、わかった。じゃあこれもメイに預けるよ」
「はい、ご主人様ありがとうございます。必ず面白いものを作ります!」
そう言って、メイはてへぺろ顔をした。
“役立つもの”じゃなく“面白いもの”という宣言に一抹の不安を感じるが……まぁいいだろう。任せることにしよう。
次に出たのは、『カントール王国式金貨』10枚だった。
純粋にお金なのでありがたい。
『加護ガチャ』の中では、ハズレという意味合いなんだと思うが、俺的にはハズレではない。
普通に考えれば、金貨10枚なんてハズレじゃない。
一般人の半月分の給金以上はあるわけだから。
次は、『技能の種(アイテムボックス)』だ。
階級不明のスーパーレアアイテムである。
『技能の種』は、二度目の登場だ。
今回は、『アイテムボックス』スキルの種だ。
これを飲むと、『アイテムボックス』スキルを身につけることができるのである。
『アイテムボックス』は非常に便利なスキルで重宝されるが、スキルとしてはスーパーレアというわけではない。
レアスキルにも入らないだろう。
だが、有用性からの人気に反して、所持している人は少ない。
貴重なスキルであることは間違いないのだ。
ちなみに、スーパーレアアイテムと言うのは、『技能の種』自体のことである。
前回出た『技能の種』に内包されていたスキルは、『軌道予測』でレアスキルだった。
『技能の種』を獲得したときのアナウンスで、同時にレアスキルであると言うことも通知されていたのである。
だが今回の『アイテムボックス』はその通知がないので、やはり貴重なスキルではあってもレアスキルには分類されていないようだ。
『軌道予測』は、ラッシュに身に付けてもらったが、その判断は正しかった。
スキルの力もあって、今やラッシュは前衛の柱で大きな戦力なのだ。
そして今回の『アイテムボックス』を、誰に身に付けてもらうか、当然決めなければならない。
誰が身に付けても有用だし、身に付けられなかった人も魔法カバンで代用が効くので、本当に誰でもいいとも言える。
ちなみに俺は、『大剣者』の亜空間収納があるから、候補者からは外れている。
みんなと相談したが、やはり俺と同じで誰が取得してもいいと思っていたようで、俺に一任すると言われてしまった。
俺も迷ってしまって、くじで決めようかとも思ったのだが……冷静に考えれば『アイテムボックス』スキルは、レベルが上がっていけば魔法カバンよりもはるかに有用なので、しっかり考えることにした。
そして出した結論は……レオナだった。
彼女は、ラッシュと同様に勇者候補パーティのサポート部隊にいたので物の管理が得意だし、ものづくりが好きなので収納スキルを持っていたほうがいいと判断したのだ。
本人は固辞していたが、俺とミーアの説得で了承してくれた。
次は、『お掃除ゴーレム ボンバ』だ。
『究極級』階級のアイテムで、レア相当である。
目の前に出現していたときには驚いた。
直径二メートルくらいの円盤のようなものが、地面に置かれていたからな。
【ビルドブロックシリーズ】の確認のために、港に移るときに一旦は『亜空間収納』にしまっていたが、改めて出してみても、とても不思議な物体だ。
そして、『アナライズ』で詳細を確認して、さらに驚いた。
お掃除ゴーレムという名称なので、掃除をするゴーレムなんだろうと思っていたが少し違った。
いや、違っているというわけではないか。
予想通り掃除をしてくれるだが……。
詳細には、こんな感じの説明がされていた。
『ゴミを掃除する超高性能ゴーレム。収集したゴミを専用亜空間に収納し、任意の場所に吐き出すことができる。
またゴミを掃除するだけでなく、ゴミのような敵性生命体を討伐することができる。
攻撃、殲滅、回収という一連の作業が自動でできる。
『お掃除モード』では、殲滅し死体の回収をする。
『お片づけモード』では、生きたまま別に用意された亜空間の牢獄に回収し幽閉しておくことができる。
魔物ゴミ、人系ゴミ、男性ゴミ、女性ゴミなどゴミを分別回収もできる。
簡易型魔法AIを搭載しており、音声入力で指示を出すことができる』
という感じで主な機能が説明されていた。
なんかこの魔法道具も、色々と突っ込みどころがありすぎて……思考が止まってしまうな……。
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