第089回
『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。
この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。
https://mikikosroom.com/archives/51515971.html
なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。
フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。
特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。
なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。
https://mikikosroom.com/archives/24257587.html
み「いかにもな和庭だな。
剪定に草取り。
金がかかってしょうがないわ」
ハ「風情のためや。
いたしかたないやろ」
み「そう考える人は……。
今は、めっきり少なくなってるんだろうね。
最近の建売住宅なんて……。
土の部分は、みんな覆っちゃってるから。
コンクリートで。
ガーデニングがやりたければ……。
プランターを並べればいいってことなんだろうね」
み「あれが、蹲踞か。
カポーンって鳴らす鹿威しはないんだな」
ハ「庭に鹿が出るっちゅうたら、えらい山の中やで」
み「奈良なら出るんじゃないの?」
ハ「そういやあの鹿、民家を荒らしたりせえへんのやろか」
み「黙って座ってれば、鹿せんべいもらえるんだから……。
わざわざ遠征する必要ないでしょ」
み「3つの千家に分かれたわけ……」
ハ「また調べんのかいな」
み「やっぱりいい」
ハ「なんやねん」
み「そこまで興味、わかないわ。
どうやら、茶道とは縁がないみたいだね」
ハ「賢明な判断やな。
茶道にとっても」
み「なんじゃそれ」
み「うひゃー。
跡目争い、大変なんだろうな。
2時間ドラマでよくやってる。
野点の席で、家元が血を吐いて死ぬんだよ」
ハ「読まんのやったら、早よ行ぬで」
み「トイレがない」
ハ「茶室にトイレは付けんやろ。
昔は水洗やないんやから……。
臭うで」
み「トイレが近くなった年寄りは辛かっただろうね。
お茶飲まなきゃなんないわけだし。
やっぱ、さっきの『寄付』って……。
ほんとはトイレだったんじゃないの?」
ハ「なわけあるかい」
み「ま、いざとなったら……。
この水屋ですればいいわけだ」
ハ「やめんかい」
み「これが利休考案の『躙口』だな。
これ絶対……。
自分が立たなくていいようにするための仕掛けだよ。
屈んで入って、正座のまま躙っていくわけだ。
そうすれば、大男が目立たなくて済む」
ハ「考えすぎやて」
み「これは何だろ。
いい下草だな。
一見、自然風に見えるけど……。
実際には、自然界にこんな風景はないんだよね」
ハ「なんでや?」
み「ほかの草が1本も生えてないなんてこと……。
あるわけないでしょ。
こういう状態を維持するには……。
人の手が入らなきゃ無理ってこと」
み「なんだこれ?
ニンジンみたいな葉っぱだ」
ハ「雑草の取り忘れやろ」
み「しかし、周りに1本も草がないのに……。
これだけ取り忘れるかね?」
ハ「知らんがな」
み「シャガか。
これは知ってる。
もう少しすると、儚げな藤色の花が咲くよ。
板塀に似合って、風情あると思う」
み「これは、夏は気持ちよさそうだね。
開け放てば、野点の気分も味わえる」
ハ「習うてみたらどうや、お茶」
み「御免被る。
しーんとしてやるんでしょ。
緊張感に耐えられっこない。
なにかやってしまいそうだわ。
先生の頭に、茶碗被せるとか」
ハ「やめんかい」
み「おー、ここでもミスト出してる。
でも、こんなに大事に管理されて……。
幸せな庭だよ。
ここ専属の庭師になりたい。
月給30万でいい」
ハ「採用不可」
■街路樹ⅩⅧ
ここでもう一度、街路樹の役割について考えて見ましょう。
↓『京都市情報館』さんの『街路樹にはどんな役割があるのですか?(https://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000109974.html)』からの引用です。
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街路樹は、「景観」、「環境」、「交通安全」、「防災」の観点で重要な役割を担っています。
「景 観」:まちなみに統一感を与え、沿道景観に彩り、季節感、うるおいをもたらすことができます。
「環 境」:緑陰を形成し夏の日差しを和らげ、周囲の気温上昇を抑えることでヒートアイランド現象の緩和、CО2を吸収することで地球温暖化防止に役立ちます。
「交通安全」:車と歩行者の分離、並木効果による運転者の視線誘導、ヘッドライトの防眩効果により交通安全性の向上に役立ちます。
「防 災」:火災時の熱吸収・低減による延焼防止、地震時の家屋倒壊防止の効果があります。
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最後、防災のところ。
思い出しました。
イチョウは、火事のとき、水を吹くと云われてます。
お寺や神社にイチョウが植えられてるのは、防火のためだとか。
でも、一番の役割は「緑陰を形成し夏の日差しを和らげ」ることでしょう。
夏場、街路樹の下と炎天下では、まったく体感温度が違いますから。
このように、街路樹の役割は、決して「景観」だけじゃないわけです。
しかし近年、街路樹のデメリットも目立つようになってきました。
ひとつは、巨木化。
高く広がった枝葉が、交通標識や信号を隠してしまいます。
これでは、↑の「交通安全」とは真逆の効果になってしまいます。
電線にも届いてしまいますしね。
あと、太った根が歩道を持ちあげます。
車椅子など、通過できない箇所も出てきてるんじゃないでしょうか。
そして今、さらなる問題が出てきました。
老木化です。
巨大な幹の中で、空洞が広がってしまってる木も増えてきてます。
台風などのとき倒れれば……。
歩行者や車に、取り返しのつかない被害を与えてしまう可能性もあるでしょう。
そうした樹木は、早めに伐採するべきでしょうが……。
これも難しいんじゃないですかね。
近隣住民には、昔から慣れ親しんだ木のはずです。
伐採には、おそらく反対の声もあがるんじゃないですか。
街路樹を植えるとき……。
これが巨木となり、ついには老木となることまでは、想定してないんじゃないでしょうか。
実際、植えられる木は、直径10㎝くらいの苗木なんですから。
巨木になったイメージは沸かないでしょう。
でも、そういう想像をせずに樹種を選定してしまうと……。
次の世代に苦労をさせてしまうことになるわけです。
では、どういう樹種を選定すればいいのでしょう。
ということで、またもや次回に続きます。




