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埴輪と旅する女①【会津若松編】  作者: Mikiko


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第079回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。

 この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。

https://mikikosroom.com/archives/51026510.html


 なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。

 フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。

 特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。


 なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。

https://mikikosroom.com/archives/24257587.html



挿絵(By みてみん)

み「げ。

 こんな街道沿いに廃墟だ。

 明らかに誰も住んでないよね」

ハ「せやな。

 1階が店舗で……。

 上は住居やったみたいやな」

み「なんで、この状態で放置されてるんだろ。

 調べて」

ハ「また買う気かいな」

み「価格によってはな」

ハ「1棟、なんぼや?」

み「うーむ。

 1,500円くらいかな」

ハ「アホか!

 まぁ、調べるだけ調べたるわ。

 えーっとな。

 市営団地やったみたいやで」

み「なるほど、市営か。

 それで放置されてんだな」

ハ「さっきの県有地と一緒やな」

み「役所の持ち物は、いろいろと面倒だね」

ハ「江戸時代は、武家屋敷が並んでた場所らしいで。

 明治になってからは、歩兵部隊の兵舎やて。

 そこが、第二次大戦後、引揚者の住居にされた。

 さらに、この団地に建て替えられたのは……。

 昭和29年ころみたいやな」

み「てことは……。

 建てられたのは、70年近く前か」

ハ「そんだけ経ったら、こないなるわな」


挿絵(By みてみん)

み「でも、中坊とかが……。

 肝試しで入りこんだりしないのかね」

ハ「それよか……。

 ホームレスにとっては、格好のねぐらやで」

み「会津若松に、ホームレスはいないと思うぞ」

ハ「なんでや?」

み「新潟もいないから」

ハ「役所の取り締まりが厳しいんかいな?」

み「役所は何もしてないよ」

ハ「そしたら、何でおらんのや?」

み「冬を越せないから。

 新潟や会津の冬に……。

 暖房のないとこで寝てたら、間違いなく凍死するって」

ハ「なるほどな。

 冬だけ、暖かいところに移動するってのは……。

 無理やな」

み「あの世界は、縄張りが厳しいだろうからね。

 冬だけ、縄張りに入れてもらうなんて無理だよ。

ハ「365日、いられるとこにしか住めんちゅうこっちゃな」


挿絵(By みてみん)

み「さぁ、着いたぞ」


挿絵(By みてみん)

ハ「なるほど。

 会津若松城やな。

 しかし、さっきのバラック……。

 一等地やないんか?」

み「だから、武家屋敷が並んでたんでしょ」

ハ「せやな。

 はは。

 団地名は、まんま『城前団地』やったで」


挿絵(By みてみん)

み「駐車場まで600メートル?

 ばかにあるな」

ハ「ここはまだ城の中やないんやろ」

み「城に向かう入り口ってことか」


挿絵(By みてみん)

み「喫茶店か?」

ハ「ちゃうと思うで」


挿絵(By みてみん)

ハ「あこ、見てみ」

み「ラブホか。

 でも、やってんの?

 半分、さっきの団地っぽいけど」

ハ「ネットの情報見ると……。

 やっとるみたいやな」

み「しかし、こんなお城の入り口で……。

 入りにくさ抜群じゃないの。

 車も丸見えだし」

ハ「口コミ見ると……。

 テレビが、ブラウン管やて」

み「はは。

 それはそれで、入ってみる価値あるかもね」


挿絵(By みてみん)

み「さて、鶴ヶ城だ。

 ここに来たのは、たぶん3回目。

 でも、最初のときは小学校の修学旅行だし……。

 2回目も、20年以上前かな。

 まるで記憶がない」

ハ「新鮮でええやないか。

 便利な頭や」

み「何か言った?」


挿絵(By みてみん)

ハ「ほー。

 上杉も城主やったんや」

み「いつごろ?」

ハ「書いてないがな」

み「即、調べる!」

ハ「はいはい。

 1598年から1601年やて」

み「たったの3年?」

ハ「1600年が、関ヶ原やろ。

 それで西軍についとった上杉景勝は……。

 米沢30万石に転封やて」

み「30万石?

 左遷先としては十分なんじゃないの」

ハ「上杉が、会津に入封したときは……。

 120万石やったそうやで」

み「どっひゃー。

 とんでもない大大名じゃん」

ハ「豊臣政権の五大老のひとりやったて」


■街路樹Ⅷ

 いい加減にせいというくらい続いてますが……。

 ご容赦ください。


 チャンチン、クロマツと、意外なところを責めて来ましたが……。

 今回もまた、意表を突いてみます。

 それは……。

 マロニエです。

 聞いたことはありますよね。

 そう。

 パリのシャンゼリゼ通り。

 マロニエ並木が有名です。

 ところで、パリの緯度って……。

 日本のどのあたりにあたるか、ご存じですか?

 実は、同じ緯度のところは、日本にはないんですよ。

 日本の遙か北なんです。

 北方領土より北で、樺太の真ん中くらい。

 まぁ、その緯度にしては、パリは温暖とも云えますが……。

 気温はだいたい、東京より5度くらい低いみたいです。

 そんなところで、ちゃんと育つわけですから……。

 日本でも、ぜんぜん大丈夫な木です。

 実は、わが家の庭にも、2本植わってます。

 もちろん、わたしが植えたものです。

 1メートルくらいの苗を、ネットで買いました。

 最初は、ベランダで育ててたんです。

 でも、成長が早くて……。

 このままベランダに置いたらえらいことになると思いました。

 で、庭に植え替えました。

 その後は、肥料もやってないし、夏場の水やりもしてません。

 そうそう。

 パリって、雨が降らないそうなんですよ。

 年間降水量は、650ミリくらい。

 東京が、1500ミリですからね。

 半分以下です。

 マロニエ並木に、水やりしてるとは思えませんから……。

 乾燥にも強いはず。


 さて、マロニエ。

 みなさん、どんな木を想像します?

 実は、日本にそっくりな木があります。

 トチノキです。

 といっても、ピンとこないかも知れませんね。

 トチノキの実から作られるのが、とち餅。

 わたしは食べたことがありませんが。

 なので、Wikiを引いたら……。

 ↓項目名が、「セイヨウトチノキ」となってました(https://w.wiki/4AsF)。

+++

●名称

 セイヨウトチノキは「マロニエ」ともいう。

 また、英語で“horse-chestnut”、ドイツ語で“Rosskastanie”、フランス語で“chataignier des chevaux”、すなわち「馬の栗」とも言われる。

 これは、「この木は栗の仲間である」という誤解と、馬の胸部疾患の治療に用いられたことに由来する。

 馬への利用はトルコに始まりヨーロッパに伝えられた。

●分布

 バルカン半島からトルコの森林地帯が原産地とされている。

 ギリシア、アルバニア、マケドニア共和国、セルビア、ブルガリア等、バルカン半島の山地の狭い地域に自生する。

 また、温帯域では世界で広く栽培されている。

●生育

 成長すると36mの高さになり、ドーム状の樹冠が形成される。

+++


 シャンゼリゼ通りのマロニエは、日本のトチノキと同じく、白花のようです。

 でも、うちのマロニエは、白とピンクです。

挿絵(By みてみん)

↑わが家のマロニエ。後ろに白花も咲いてます。


 ピンクの方は、園芸品種なんですかね。

 実は、トチノキにも花がピンク色のがあります。

 ベニバナトチノキ。

 これは、新潟市の公共施設にも使われてます。

挿絵(By みてみん)

↑新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)。わたしが撮った写真です。


 花が大きいので、見応えがあります。

 でも、ベニバナトチノキは、けっこう高価だと思います。

 「市の顔」的な施設だからこそ、使われたんじゃないでしょうか。

 マロニエもたぶん、ピンクは高いんだと思います。

 でも、出来ればピンクを植えたいです。

 白花は、あんまり映えないんですよ。


 さて、欠点も書いておきます。

 葉が大きいので、風で葉同士が擦れて……。

 だんだんボロボロになっていきます。

 夏を過ぎると、けっこう目立ちますね。

 さらに台風に遭うと、ズタボロ状態になります。

 それでも、枯れてしまうようなことはありません。

 翌年、また大きな葉を開かせます。

 大きいだけに、新緑の風情も素晴らしいです。


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