↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
埴輪と旅する女①【会津若松編】  作者: Mikiko


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
72/108

第072回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。

 この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。

https://mikikosroom.com/archives/50632326.html


 なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。

 フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。

 特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。


 なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。

https://mikikosroom.com/archives/24257587.html



挿絵(By みてみん)

み「ヒイラギ?

 ヒイラギって、こんなにデカくなんの!」

ハ「ヒイラギっちゅうたら……。

 節分に、イワシの頭、刺すやつちゃうか?」

み「そんな風習もあるみたいだね。

 新潟は、まったくないけど。

 でも、何でヒイラギとイワシなの?

 ちょっと、調べて」

ハ「えーっとな。

 鬼が、焼いたイワシの臭いを嫌うからやて。

 それに、葉っぱの尖ったヒイラギを付けて……。

 鬼が入ってけえへんようにちゅうマジナイやな」


挿絵(By みてみん)

み「確かに、この葉は痛そうだ。

 でも、焼いたイワシの臭いって……。

 なんか、吸血鬼のニンニクと似てるね。

 何で、鬼はイワシが嫌いなの?」

ハ「煙が嫌いみたいやな。

 イワシは脂が載ってるよって……。

 煙が盛大に出るっちゅうわけや」

み「それは、焼いてるときだろ。

 戸口にぶら下げた後は、煙なんか出ないじゃん」

ハ「残り香があるんちゃうか」

み「鬼が、そんなに敏感か?

 ま、いいや。

 しかし、このヒイラギなら……。

 イワシの頭、10,000匹くらい刺せそうだね」


挿絵(By みてみん)

み「樹齢推定、500年ってことは……。

 1520年くらいってこと?

 何時代?」

ハ「室町時代やな。

 1520年やと、織田信長も生まれてへんわ」

み「以来、500年。

 よく、伐られなかったもんだね。

 てことはつまり……。

 そのころから、ここが庭園だったってこと?」

ハ「待ったれや。

 今、調べたる。

 えーっとな。

 お、Wikiにあったで(https://w.wiki/5G3V)。


+++

 御薬園の起こりは、室町時代に霊泉の湧きだしたこの地に、永享4年(1432年)、蘆名盛久が別荘を建てたのがはじまりといわれている。

+++


 やて」

み「なるほど。

 霊泉ってのは、さっき見た湧き水だね。

 今も、まったく枯れてないわけだ」

ハ「盆地やからな。

 山からの雪解け水が集まって来んのやろ」

み「それが、ここらから湧いてたってことか。

 確かに、原っぱの真ん中から水が湧いてたら……。

 霊泉に見えたろうね」


挿絵(By みてみん)

み「これはまた、ずいぶんと斜めった木だな」


挿絵(By みてみん)

み「コウヤマキか。

 しかし、何で傾いたかね。

 雪が押したわけじゃないよな」


挿絵(By みてみん)

み「隣のモミは、反対側に傾いでるし。

 やっぱ、台風とかかな。

 根が半分切れかかったけど、なんとか堪えたって感じかも」

ハ「台風のニュースで、倒れた街路樹、よー見るな。

 みんな伐採されとるみたいやけど……。

 そのまま起こせば生きるんちゃうか?」

み「横倒しになったのは無理だよ」

ハ「なんでや?」

み「横倒しになったってことは……。

 倒れた方向と反対側の根は、みんな切れてるってことでしょ。

 起こしたって助からないって」

ハ「なるほどな」


挿絵(By みてみん)

み「こんなとこに植えられた木は幸せだよね」

ハ「天寿を全うできるやろな」

み「それも、何百年なんだからね」


挿絵(By みてみん)

み「げ。

 やっぱり、鯉がいるんだ。

 カモなんかもいるの!

 もうすぐ、6月だよ。

 何で、北に帰らないわけ?」

ハ「餌、貰えるからやろ」

み「志が低い!」


挿絵(By みてみん)

ハ「ほれ、おったで」

み「志の低い輩どもめ。

 でも、池の鯉を見ると……。

 小学校の中庭の鯉を思い出すな。

 男子が放りこんだコオロギを、バックバク食ってた」

ハ「殺伐たる思い出やな」


■街路樹

 管理のことを考えずに樹木を選ぶと……。

 後々、大変なことになります。

 まず、その最たるものは、サクラ。

 たいがい、ソメイヨシノですけどね。

 花どきの桜並木は、よくテレビで取りあげられてます。

 そういうのを見ると……。

 サクラの並木っていいなと思いますよね。

 でも、いいのは花どきだけです。

 まず、サクラには、毛虫がやたらとつきます。

 人間だって、葉っぱを食べるくらいですからね。

 桜餅。

 虫だって美味しいんですよ。

 サクラは、枝を横に広げます。

 薬剤散布をしてないと……。

 歩道の上に広がった枝から、毛虫が糸出してぶら下がって来るわけです。

 市役所には、苦情が行くと思います。

 しかし、薬剤散布をしたらしたで、これまた苦情が来ます。

 農薬を撒くなとか。

 干した布団にかかったとか、車にかかったとか。

 役所の緑地課、苦情対応で大変でしょう。

 あと、ソメイヨシノには新たな問題も生じてます。

 寿命問題。

 60~70年の寿命と云われてます。

 戦後植えられたソメイヨシノは、ことごとく晩年を迎えてるわけ。

 いつ倒れるかわからないんですよ。

 ソメイヨシノは、太い枝が横に出ます。

 これが折れて、車道や歩道に落ちたら大変ですよ。

 かといって、事前に伐ったりすれば……。

 また、苦情です。

 なぜサクラを伐るのかって。

 緑地課の人、泣きたいと思います。

 かように、サクラを植えて良かったと思えるのは……。

 花どきの10日だけ。

 あとの355日は、泣かされてばっかりだと思います。


 あと、新潟市ではヤナギが植えられてます。

 昔から、堀端にヤナギが植えられてたので……。

 新潟は、「柳都(りゅうと)」と呼ばれてたんです。

 そんなことから、やむを得ずヤナギを植えなきゃならない街路もあったんでしょうね。

 ヤナギも、管理が大変なんです。

 よく、「柳に枝折れなし」って云いますよね。

 風が吹いても、枝がしなって受け流すってな意味。

 たしかに、枝は折れません。

 その代わり、根こそぎ倒れます。

 ヤナギは水辺に生えてる木なので、根の張りが浅いんです。

 浅くても水を吸えるし、水の中に根を下ろしたら、根が窒息してしまうからです。

 それでも、自然に生えてる木なら、根を広く張れます。

 それで、大風にも耐えられるわけです。

 でも街路樹では、根が伸ばせるのは、小さな植樹桝の中だけ。

 縁石の基礎下まで潜れば、植樹桝の外に根が出ていけますが……。

 そこまでは、潜らないんじゃないですか。

 としたら、大半の根は、植樹桝の中だけにあることになります。

 大風が吹いたら、ひとたまりもありません。

 風で倒れないようにするためには……。

 こまめに剪定して、枝を梳いておかないとなりません。

 大木になれば、高所作業車を使っての作業です。

 お金、かかりますよ。


 あと、最近、まったく植えられなくなったのが、プラタナス。

 これも、大変な木です。

 まず、アメシロが大好物。

 アメリカシロヒトリという蛾の幼虫です。

 薬剤散布が欠かせません。

 あと、葉っぱが大きいので、この木も倒木の心配がありますね。

 それと、秋の落葉。

 巨大な葉っぱが、側溝を詰まらせてしまうんです。

 緑地課さん、ドブ浚いもしなきゃなりません。


 あと新潟では、アメリカハナミズキがダメでした。

 これは、毛虫とかの問題じゃないです。

 素直に、道路じゃ育たないんです。

 夏のカンカン照りや、冬の強風に弱いんです。

 本来、山の林の中に生えてる木です。

 林の中は、根元に陽があたりません。

 冬の大風も、一面に広がった林の樹冠が防いでくれます。

 街路樹は、単植ですからね。

 夏も冬も、過酷な環境にさらされます。

 とても耐えきれませんよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。