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埴輪と旅する女①【会津若松編】  作者: Mikiko


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第070回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。

 この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。

https://mikikosroom.com/archives/50537135.html


 なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。

 フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。

 特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。


 なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。

https://mikikosroom.com/archives/24257587.html



挿絵(By みてみん)

み「げ。

 いっぱい出てる。

 でも、妙な光景だよね」

ハ「何がや?」

み「周りに竹がないじゃない。

 なんで、タケノコだけ生えてるの?」

ハ「あっちゃに竹林が見えるやないけ。

 あこから、地下茎で繋がってるんやろ」

み「何で途中で出ないの?」

ハ「出る端から、採って食うたんちゃうか」

み「誰が?」

ハ「市役所の職員やろな」

み「市有財産の横領だろ」

ハ「大目に見たれや」

み「じゃ、何でこれは採らないの?」

ハ「ここは園路際で、目立つからやろ」

み「閉園時間に採ればいいじゃん」

ハ「泥棒やがな」

み「昼間に採っても同じだろ」

ハ「おそらく、もう食い飽きたんやないか」

み「食い飽きるほど、タケノコを食べてみたいもんだわ。

 採って帰るか?」

ハ「あこまで大きゅうなると、半分竹やで。

 あれが食えるのは、パンダだけやな」

み「無念……」


挿絵(By みてみん)

み「ミツデカエデ?

 葉が3つに割れてるのかな?」


挿絵(By みてみん)

み「割れてないじゃん。

 調べて」

ハ「またかいな。

 葉が、3枚1組で出るからみたいやな。

 『三出複葉(さんしゅつふくよう)』ちゅうらしいで」

み「なるほど。

 確かに、3枚1セットで出てる感じだね」


挿絵(By みてみん)

み「今度は、ヒトツバカエデか。

 だいたい想像はできるな」


挿絵(By みてみん)

み「やっぱり、葉が1枚だ。

 でも……。

 何でカエデなわけ?

 カエデの語源は、『蝦手(かえるで)』でしょ。

 カエルの手に似てるから、カエデなわけよ。

 何で、この木がカエデなの?

ハ「初っぱなは、見た目からそう呼ばれたんやろな。

 でもその後、カエデは……。

 ムクロジ科カエデ属っちゅう属名になったわけや。

 カエデ属に属する木の総称が、カエデっちゅうことや。

 ところが、カエデ属の木の中には……。

 葉っぱが割れてないものも少なくなかったちゅうことやな」

み「そんなら、モミジって何?」

ハ「たまには、自分で調べたりや」

み「たまには、自分で歩いたらどうだ?」

ハ「わかったわい。

 えーっとな。

 モミジもカエデも、ムクロジ科カエデ属の総称やそうや。

 植物の分類上は、おんなじものやて。

 使い分けは、葉の見た目からするみたいや。

 葉の切れこみが浅いのが、カエデ。

 深いのが、モミジなんやと」

み「なるほど。

 だから、切れこみがまったくないのは、カエデなんだ。

 確かにこの木は、モミジじゃないわな」


挿絵(By みてみん)

み「ウリハダカエデ。

 これはもう、由来は一目瞭然だね。

 木の肌が、ウリに似てるからだ」


挿絵(By みてみん)

み「これはもう、実にカエデらしい葉っぱだね。

 切れこみが浅くて」


挿絵(By みてみん)

ハ「しかし、カエデばっかり並んどるな」

み「秋に来てみたいもんだね」

ハ「せやな。

 見事やろうな」


挿絵(By みてみん)

み「これは歌碑か?

 ……。

 “秋風”だけは読める。

 誰の歌だろ?」

ハ「与謝野晶子やな」

み「何でわかるの!」


挿絵(By みてみん)

ハ「こっちゃに説明書きがあるがな」

み「なんだ」


●秋風に荷葉(かよう)うらがれ香を放つおん菜園の池をめぐれば


み「荷葉ってなに?」

ハ「池をめぐりながら見えるんや。

 蓮の葉ちゅうことやがな」

み「そしたら、ここらに池があるのかな?」


■わが家のモミジ

 わが家にも、モミジが幾本か植わってます。

 すべて切れこみの深い葉ですので、カエデではなくモミジですね。

 そのうちの1本が、ちと問題児。

 玄関前の塀際、花壇の奥に植わってます。

 夏場は、花壇に毎日水やりをしてるので……。

 その水を吸って、元気に猛暑を乗り切りました。

 周囲に高い木がないので、自在に枝を広げてます。

 その半分近くが道路の上に広がってます。

 で、秋。

 見事に黄葉します。

 まさに、真っ黄色。

 そこまではいいんです。

 でも、これからが大変。

 落葉です。

 花壇にだけ葉を落としてくれればいいんですが……。

 当然、そうはいきません。

 道路に大量に落とします。


 玄関前の道路は、南北に走ってます。

 北風の通り道。

 その北風が、落ち葉を南隣の家の前まで広げてしまいます。

 当然、その家の前の落ち葉は、そのままにしておけません。

 雨が降ってない日は必ず、落ち葉掃きをしなければなりません。

 新潟はもう、毎日お天気が悪いので、道路は常に濡れてます。

 落ち葉がアスファルトに貼り付いて、なかなか掃けません。

 しかも、南方向に掃くわけですから、北風に逆らわなければなりません。

 せっかく掃いても、すぐにまた戻されたりします。

 腕が痛くなりますよ。

 そうして集めた葉は、花壇に積みあげます。

 モミジが葉を落とし切るまでそれを続けると……。

 積みあげた落ち葉の厚みは、20㎝くらいになります。

 で、冬が来ると、花壇は……。

 玄関前を除雪した雪捨て場になるんです。

 大雪の年は、わたしの背丈近くまで雪が積みあがります。

 新潟の雪は重いです。

 そして、春。

 雪が解けると……。

 現れた落ち葉は、押し葉みたいにぺっちゃんこになってます。

 それからが楽しみ。

 花壇の球根が、芽を出すんです。

 まず、押し葉が持ちあげられます。

 それから、細い芽が突き出てくるんです。

 厚い落ち葉を笠みたいに被ってる芽もありますね。

 そういう芽は、落ち葉を除けてあげます。

 それが見られるまで、あと3ヶ月半。

 頑張って、冬を乗り切りましょう。


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