第056回
『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。
この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。
https://mikikosroom.com/archives/49728738.html
なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。
フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。
特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。
なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。
https://mikikosroom.com/archives/24257587.html
み「なんじゃ、ここは?」
ハ「書いたるがな」
み「読んで。
近眼だから」
ハ「手間のかかるオナゴや。
ええ加減、金取るで」
み「あんたが金取って、どうやって使うの?」
ハ「『鎖の間』やて」
み「拷問部屋か?」
ハ「『釣釜を掛ける鎖がこの部屋にあったことから、この名がついた。
大勢の来客の場合は、ここでも茶をたてた』とある」
み「そういう用途の部屋に……。
『鎖の間』はおかしいでしょ」
ハ「知らんがな」
み「でも、単に炉を増やせばいいだけだよね。
何で別の部屋がいるわけ?」
ハ「決まりごとがあったんちゃうか?」
み「どんな?」
ハ「『一室一炉』とか」
み「『一期一会』をもじったな」
ハ「次、行くで」
み「おー、ここは説明書きが足元にある。
『客待の間』か。
『家老の応接間として使われた』。
しかし、シンプル極まりない部屋だね」
み「でっかい火鉢は、会津の冬では最高のもてなしだったのかも。
あそこで燗付けして、一杯やったのかな?」
ハ「あの安定の悪そうな縁でか?
こぼしてまうで」
み「銚子とお猪口、両手で持ってたりして。
で、互いにお酌しながら飲んだ」
ハ「お座敷遊びやがな」
み「『表居間』か。
『家老の執務室として使われた。
書院造りになっている』」
なーんか、落ち着かない部屋だね。
周りに空間がありすぎる。
もっと狭くていいでしょ。
三畳くらいで」
ハ「典型的な貧乏性やな」
み「やかまし!」
み「『入側』?
『「家の入り(内)の縁側」を意味する。
また、畳が敷いてあることから、「縁座敷」とも呼ばれた』か。
畳廊下っていいよね」
ハ「板敷きやったら、冬なんか冷とうてたまらんで」
み「昔は、スリッパなんてなかったからね。
足袋は、履いてなかったのかな?」
ハ「履いとらんかったら、霜焼けでひどかったやろな」
み「カイロもないしね。
つくずく、今に生まれて良かった」
み「『戸袋』か。
『開けた雨戸を納めておくために使う』。
うちは、高度成長期に建った文化住宅だから、もう雨戸なんてなかったけど……。
父の実家の農家にはあったね。
こんなお屋敷だと、朝夕の開け閉めが大変だったろうね。
雨戸が急速になくなっていったのは……。
やっぱり、メンテが大変だったからじゃないの。
雨風に晒されるから、痛みは相当早いと思うよ」
ハ「同時に、ガラスの発達が大きいやろな。
昔のガラスは、高価なうえにヤワやったんやないか?」
み「風で折れた小枝があたったくらいで割れたのかもね」
ハ「それ以前に、この時代やったらガラス自体ないやろ。
障子や。
せやから、雨戸が必須やったんや」
み「そうか!
それで『雨戸』なんだ!」
ハ「そういうことやな」
み「あとさ、さっきのメンテの件で思い出したことがある」
ハ「なんや?」
み「テレビでさ、民家に侵入した害獣を退治する番組があったんだ」
ハ「ハクビシンとかが、屋根裏に入りこんだりするやつやな」
み「それそれ。
なんと、雨戸の戸袋の中に……。
コウモリが、ぎゅう詰めで巣食ってたんだよ」
ハ「そりゃ、キモすぎやわ」
み「なんじゃ、この金具?」
ハ「こっちゃに説明書きがあったで」
み「『角金具』?。
なるほど。
この金具で、雨戸を90度回転させたのか。
頭のいい発明だ。
でも、ここに足の指ぶつけたら……。
死ぬほど痛いだろうね」
ハ「悶絶やな」
み「痛み、わかんの?
あんた、足の指ないでしょ」
ハ「大きなお世話や」
国登録有形文化財「みんなの八鶴館」さんのyoutubeチャンネルに……。
回転雨戸の動画がありました。
『八鶴館(https://hakkakuko.com/hakkakukan/)』は、千葉県東金市の八鶴湖畔に佇む、築100余年の建物だそうです。
↓面白いので、ぜひ御覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=O-MIqkDYJ6U
わたしは、角金具の上に、雨戸の底部(下桟?)が乗るんだと思ってました。
でも、この動画を見ると違いますね。
金具は、雨戸が外側に外れないための押さえのようです。
ということは、上側にも金具が付いてたのでしょう。
ネットを探したら、『九州旅倶楽部(http://9tabi.net/)』というサイトさんに……。
ドンピシャの記述がありました。
『小倉城庭園の雨戸(http://9tabi.net/fukuoka/fukuoka04/fukuoka453.html)』というページです。
上側の角金具も、ばっちり写ってます。
ぜひ、御覧ください。
■雨戸
わたしは、これからの住宅には……。
雨戸が必須だと思うんですよ。
ただの雨戸ではありません。
防水の雨戸。
閉め切ると、外から水が入りこまない雨戸。
もちろん、床上浸水対策です。
ただ、1箇所でも水の入る箇所があると、何にもなりません。
玄関扉も防水にしなければなりませんね。
あとは、縁の下か。
でも今は、家の基礎一面、コンクリートを打ってますよね。
問題は、縁の下の通気口。
塞いでしまえばいちばん簡単ですが……。
湿気が籠って、家の寿命に影響するようです。
普段は開けておくけど……。
いざというときは、ガッチリ塞げなければなりません。
でもねー。
洪水の前に塞ぐの忘れてたら、何にもなりませんよね。
やっぱり、通気口を付けないでおくのが一番確実でしょう。
室内の湿気は、別の仕組みで抜くようにするべきだと思います。
これで、基本的には床上浸水はしなくて済むんじゃないでしょうか?
心配なら、2階の窓にも防水雨戸を付ければ完璧。
もちろん、初期投資額は大きくなります。
でも、床上浸水の心配が要らないんですよ?
投資する価値は十分にあると思います。
床上浸水すると、金銭的打撃以上に……。
復旧するまでの肉体的打撃が大きいと思います。
さらに、精神的ダメージもそうとうなものでしょう。
それを考えたら、2,3百万の投資は安いんじゃないですか。
防水雨戸がいくらくらいなのかはわかりませんが。
あと、雨戸を付けなくても……。
防水のガラスもあるようです。
でも、流木のようなものがぶつかって割れたら、それっきりですよ。
やっぱり、頑丈な雨戸で覆った方が、ずっと安心だと思います。
洪水対策だけでなく、台風対策にもなります。
ガラス窓に、板を打ち付けたりする必要はなくなるわけです。
雨戸、どうしてもっと普及しないんでしょうね?




