第042回
『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。
この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。
https://mikikosroom.com/archives/48957071.html
なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。
フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。
特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。
なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。
https://mikikosroom.com/archives/24257587.html
み「ほとんど、窓に明かりが点いてないね。
今、19時15分だろ。
サラリーマンなら、もう帰っててもおかしくない時間じゃない」
ハ「それ以前に……。
部屋に、奥さんとか子供がいたら、電気は点いとるわな」
み「単身者ばっかり住んでるってこと?」
ハ「もともと、空き部屋が多いんかも知れんで」
み「こんなにいい立地なのに?
ホテルの窓が真ん前だぞ」
ハ「それは、あんたの良からぬ企みからの……。
“いい立地”やろ」
み「でも、駅からも近いよね」
ハ「会津若松は、ここらの中心地やから……。
ここから、鉄道でどこぞに通う人はおらんのやないか」
み「ひょっとしたら、残業があたりまえの町なのかも。
武士の町だから」
ハ「何で、武士やと残業するんや?」
み「帰りにくいんじゃないの。
そういう会社、けっこうあるみたいだよ。
昔の知り合いにいたんだよ。
そういう雰囲気の会社に勤めてる人。
どうせ残業だからって……。
昼間は、ほとんど仕事しないんだって。
定時過ぎてから、忙しく仕事始めると……。
残業時間も気にならないって言ってた」
ハ「間違っとるわな」
み「19時22分。
まだ明かりが点かん」
ハ「さっきから、7分しか経っとらんわ。
何、見張っとるんや」
み「ひょっとして……。
帰ってきてるけど、明かりを点けてないんじゃない?」
ハ「何でや?」
み「もちろん……。
望遠鏡で、こっちの窓を覗いてるからだろ」
ハ「アホか」
み「19時34分」
ハ「ええかげん、カーテン閉めえや」
み「持って来た容器……。
ひとつ、デッドソルジャーと化す」
ハ「まだ飲むんかいな」
み「そこに酒がある限り」
ハ「アル中や」
み「カーテンだけじゃなくて、こんなのがあった」
ハ「完全に視界を遮断出来るわけやな。
やっぱり、向かいの窓が気になるお客もいるからやろ。
後付けかも知れんで」
み「確かに。
ここは5階だから大丈夫だろうけど……。
もっと低い部屋だったら、向かいの窓から、ベッドの上まで見えちゃうかもね」
ハ「だから何や?」
み「カーテン開けたまま、おっぱじめちゃうカップルがいるんじゃないの」
ハ「うかつ過ぎやろ」
み「わからんよ。
不倫とかで昂奮してると。
あと……。
わざと、開けたままってのもいるはず」
ハ「わざと見せるってことか?
変態やがな」
み「人類、みな変態。
そしてアル中」
ハ「両方は、あんただけや」
み「具志堅用高は、単にヘンなおっさんではない。
偉大なチャンピオンだったのだ」
ハ「ボクシング動画かいな」
み「KOシーンだけ集めた動画って、面白いよ。
酒飲みながら見るのに最適。
何も考えなくていいし」
ハ「殺伐とした飲み方や。
もう、ええ加減、寝んかいな。
明日、起きれんなるで」
み「ぐー」
ハ「寝とる……」
いきなり翌朝。
み「さすが、焼酎。
二日酔いもなく、爽やかな朝じゃ。
まずは、ひとっ風呂」
み「これはいったい……。
何を置く台なんだ?
底の穴は、水抜きみたいだけど」
み「あ、ここにもあった。
ひょっとしたら……。
石鹸置きか?
今は、ボトルのボディーソープだけど……。
石鹸の時代は、確かにこういう置き場がないと不便だよな。
その用途なら、水抜き穴も納得出来る。
うむ。
朝から、頭脳も明快じゃ」
■理想の間取り
先週の、『山惣レジデンス』の続きです。
こちら(https://suumo.jp/library/tf_07/sc_07202/to_1001286874/)に賃貸情報があり……。
綺麗な間取り図が見れます。
基本的に、和室が2部屋、洋室が1部屋の3DKです。
わたしが住むとしたら……。
洋室は、パソコンを置いて書斎ですね。
和室のひとつが、居間。
ここで食事も摂ります。
残りの和室は、寝室です。
ただ、ちょっと惜しいのは、キッチンから和室に行きづらいこと。
シンクが対面する壁裏に和室があります。
食事を和室に運ぶとき、その壁を回りこむようなかたちになります。
ま、ワゴンでも使えばいいんでしょうけど。
わたしの理想の間取りは……。
シンクに向かって立ったとき、その背中側に和室があること。
キッチンには、テーブルなどを置く必要はありません。
そんなのを置くスペースがあったら、和室が遠くなってしまいます。
シンクに立ったすぐ後ろが、和室との境。
擦りガラスの引き戸みたいなのがいいですね。
実は、この理想の間取りの団地、YouTubeで見つけたんです。
↓UR都市機構の賃貸住宅、茨城県取手市にある「取手井野団地」。
https://www.youtube.com/watch?v=6u-Aqv7o_uc
↓これの裏返しみたいな部屋もありました。
https://www.youtube.com/watch?v=PjFR02MMWxQ
いずれも、キッチンの真後ろが和室の引き戸。
惜しむらくは、それが襖であること。
わたしの理想は、磨りガラス。
実は、この理想に近い間取り、2時間ドラマで見たことあるんです。
故・渡瀬恒彦さん主演の『タクシードライバーの推理日誌』。
刑事を退職し、離婚した主人公がひとりで住むアパートの一室。
まさに、キッチンの真後ろがガラスの引き戸で……。
その向こうが和室でした。
取手井野団地に戻りますが……。
3部屋なのは、「山惣レジデンス」と同じです。
でも、3部屋すべてが和室というのが、さらにすばらしい。
書斎は、和室でもいっこうに構いません。
あぐら座椅子にすれば、腰もそんなに痛くならないでしょう。
この物件を知ったときは、ほとんど取手に住もうかと思いました。
でも、ま、いきなりは無理なので。
それに、団地って、いろいろ入居の条件があるんでしょう。
中古マンションを買って、こんな間取りに改装するって手もありますよね。
ま、将来の楽しみとして、構想を練っておきます。




