第102回
『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。
この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。
https://mikikosroom.com/archives/52124944.html
なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。
フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。
特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。
なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。
https://mikikosroom.com/archives/24257587.html
み「植物の天下だね。
今、人間の生活圏に侵入してくる野生動物が問題になってるじゃない」
ハ「最たるもんは、熊やろ。
あと、屋根裏に入りこむハクビシンとかやな」
み「でも空き家とか、人の手が入らなくなると……。
いち早く侵入してくるのは、植物なのよ。
わが家の庭がいい見本」
ハ「空き家やないやないけ」
み「以前は、母が草取りをしたり……。
近所の元自治会長さんに、庭の手入れを頼んだりしてた。
でも、母の足腰が悪くなったうえ、元自治会長さんも亡くなっちゃったの。
庭の手入れって、業者に頼むとエラい高いわけよ。
なので、わたしがすることにしたんだけどね。
なっかなか手が回らない。
カンカン照りのときやったら、ぶっ倒れかねないし……。
電動の草刈り機だから、雨の日は出来ないでしょ」
ハ「なんでやねん?」
み「感電するかも知れないじゃん」
ハ「ほんまかいな」
み「してからじゃ遅いでしょ。
毎年、5月には、その年1回目の草刈りをすることにしてるんだけど……。
年によっては、なかなか出来ないことがあるわけよ。
連日カンカン照りだったり、雨続きだったり。
あと、わたしの仕事との兼ね合いもあるし。
5月は申告月だから忙しいのよ。
でも、気にはなるから……。
庭の様子は、窓越しに見てる。
庭には、建物沿いに細い通路が通ってるんだけど……。
その通路が、徐々に狭くなっていくのよ。
左右から、植物が張り出してくるわけ。
そしてついに、通路が消滅するわけ。
さすがにそうなると、無理しても草刈りするんだけどさ。
空き家になったら出来ないでしょ。
あっという間だと思うよ。
庭が植物に覆われるのは。
地震の被災地なんか、スゴいことになってるんじゃないかな」
ハ「グリーンモンスターやな」
み「うまいこと言うじゃない」
み「ああいう細い道も……。
人がいなくなったら植物に覆われてしまうわ」
ハ「舗装道路でもか?」
み「蔓植物は這い出してくるでしょ。
そのうち、舗装にもクラックが入る。
そこに落ちた種が芽吹いて、根を張れば……。
クラックはさらに広がっていく。
時間の問題ですよ」
み「なんかさ……。
さっきまでいなかった人が乗ってそうだよね」
ハ「気味の悪いこと言うたりなや」
み「もし、そういうのが出たら、あんたに任すから」
ハ「なんでやねん」
み「埴輪なんだから……。
お化けと似たようなもんでしょ」
ハ「ぜんぜんちゃうわ!」
み「げっ、雨だ」
ハ「帰りのバスで良かったわな」
み「日ごろの精進のたまものじゃ」
ハ「それは大いに疑問や」
み「またトンネルだ。
いったい、いくらかかったんだろうね、この高速道路通すのに。
で、そこを、数人の乗客を乗せたバスが走ってるわけだ。
高速道って、通せば終わりじゃないでしょ。
常にメンテナンスが必要。
維持管理費も馬鹿にならない。
しかも、今は2車線の対面通行じゃない。
この4車線化の計画が進んでるのよ」
ハ「どう考えても不要やな」
み「しかし、変わり映えせん景色じゃ!
シベリア鉄道か!」
ハ「なんやそれ?」
み「シベリア鉄道って……。
端から端まで、7日くらいかかるんじゃなかったかな。
でも途中、窓の外の景色が、何日もまったく変わらないんだって。
わたしは、車窓を眺めるのが大好きだけど……。
さすがに、テーブルひっくり返すと思う。
次の景色出せって」
ハ「テーブルはひっくり返せんと思うで。
床とくっついとるやろ」
み「おー、久々に人の気配のするところに来た」
ハ「上川パーキングエリアやな」
み「ここで、最初で最後のトイレ休憩。
バスにトイレが付いてたら……。
ビール飲めるんだけどな。
休憩が1箇所じゃ、とても怖くて飲めんわ。
さすがに、オシメして飲む気にはなれん」
ハ「当たり前や。
下りんのか?」
み「いちおう、してくる」
ハ「遅れなや。
大やないやろな」
み「極小です!」
■草刈り
本編中の庭の話は、今年のわが家の実話です。
例年のことですが、5月は申告月で仕事が忙しかったです。
で、晴れた日は、いきなり暑くなりました。
せいぜい真夏日程度でしょうが……。
まだ身体が暑さに慣れてないときです。
ぶっ倒れかねないと思い、見送りました。
電動草刈り機は、雨が降っても使えません。
感電はしないかも知れませんが……。
電化製品を濡れた状態で使うわけですから、故障が心配です。
でも6月に入ると、↑に書いたように、通路が植物に覆われてしまいました。
で、ようやく第1回目の草刈りを決行したのが、6月24日でした。
しかしこのとき、草刈り機にトラブルが発生しました。
終了間際だったので良かったですが。
わたしの草刈り機には、金属製の刃は付いてません。
代わりに、ナイロンコードが出てます。
ナイロンコードの付いた円盤が高速で回転し、コードが草を刈るんです。
そのコードが摩耗して短くなったので、引っ張り出そうとしたら抜けてしまいました。
コードのカートリッジは別売りで買えますが、セットできる自信がありません。
充電池もへばってきて、高速回転が長く続かなくなりました。
購入履歴を確認したら、買ったのは2015年だったことがわかりました。
もう10年使ったわけです。
値段は6000円弱でした。
年600円です。
十分、元を取ったと思います。
買い換えてもバチは当たらないでしょう。
長年の作業、ご苦労様でしたと言いたいです。
しかしねー。
この作業を、一生続けるわけにはいきませんよね。
必ず、出来なくなるときが来ます。
夏の草刈り、冬の雪かき。
そうなってからでは、誰かに迷惑をかけることになるでしょう。
その前に、対策を考えなければなりません。
一番現実的なのは……。
家を売って、マンションに移ることです。
家は、確実に売れるはずです。
家というか、土地ですね。
駅から徒歩7分程度で、その途中にドラッグストアやコンビニもあります。
最近、近所では空き家も増えてきました。
でも、取り壊しになると、あっという間に建売住宅が建ちます。
比較的敷地の広い家が多いので、建売が2棟建ちますね。
うちの敷地も、100坪ありますから……。
ひょっとしたら、3棟建つかも。
ポストには、不動産屋のチラシが頻繁に入ってます。
買い取りますというやつ。
だから、売ろうとすればいつでも売れると思うんです。
リタイヤしたら、元気なうちに売ってしまいますかね。
次の住処は、ぜったいに太平洋側がいいです。
といっても海の近くは怖いです。
不動産価格も高いでしょうし。
やっぱり、埼玉県ですかね。
大宮台地というのがあるんですよ。
浦和駅のあたりから北に、群馬県境のあたりまで、台地が広がってます。
その台地の上なら、洪水の危険も少ないと思うんですよ。
高崎線が、大宮台地を縦断してます。
北本駅とか桶川駅あたりはどうかと思ってます。
マンションもたくさん建ってるようですし。
一人用の間取りなら、中古で2000万円以内で買えるでしょう。
今の100坪の土地が、2000万円で売れれば、移住可能なわけです。
我が人生、最大の大勝負になります。
どうなりますか。




