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2943  作者: 平野むら
PR
17/31

1-3-3

2943イメージソング

https://youtu.be/yrc1oGmkcak

「しょうくん、こんな朝早いの聞いてないよー…早朝からどこ行くのー?」

「彰の奴が付き合ってくれって。少しだけ付き合ってよ、ね?」

「東京に帰ったら覚悟してよね、フレンチスペシャルランチフルコース25,000円ね。」

「うん、わかった、約束するから、ね!おい、彰!連れてきたぞ!」

「あぁ、二人ともおはよう。早い時間に悪いな、付き合わせてごめんね咲ちゃん。」

「彰くんの頼みならしょうがないよ…それより、こんな朝早くからどこに何しに行くの?」

「白のワンピース、似合ってるね。すごくいい、バッチリだよ。」

「ありがとーう!さすが彰くん、しょうくんなんて何着ても反応なしだから見習ってほしいよ。」

「いや、買ってすぐの時は褒めてただろ?毎回毎回言ってらんないって。」

「そんなんだからダメなのよ、ねっ彰くん。」

「どうかな…実際のところ俺は独り身だから、将吾の方がその辺りの事には長けてるんじゃないか。」

「私と居るからなのかなぁ…手ぇ抜いてんじゃないわよ、このっ!」

「痛いって、別に手ぇ抜いてるんじゃなくて言わなくても分かってるだろってことだよ。」

「でーたー、男のよく言う”分かってるだろ”!分かってるにしても口にしろってのよ、ねぇ彰くん!」

「口にするのが大事なことらしいぞ、将吾。さぁ、港に着いた。」

「え?船にでも乗るのかよ…ここ昨日も来た…また久高島に行くのか?」

「なぁに?島に行くの?」

「あぁ、咲ちゃんはまだ行ってないだろ。昨日将吾と行って気に入ったから咲ちゃんも連れてきたくてね。」

「えー?気に入るどころか、お前ずっと嫌がってたじゃんかよ。どういう風の吹き回しなんだか…」

「お前が気に入ってたから、咲ちゃんも気に入るだろうって話だよ。ほら、艇が来た。」

「うきみそーれー!りっか、いこーやー!」

「おはようございます。よろしくお願いします。」

「え?個人の艇で?」

「昨日の船だとこの時間は運航してないからな。」

「お前いつの間に手配したんだよ…」

「えー、楽しみー!よろしくお願いしまーす!」


ザバババババババ…

「綺麗だねー、沖縄の海の水ってなんでこんなに綺麗なのかなー。」

「透明度が違うもんなー、今日で最後かー…まだ帰りたくねーよ…」

「前乗りして一泊、二泊目に式挙げて今日が最後…もう少しお休みもらえばよかったなー。」

「…」

『清厳、その娘が神女になるのか。』

『白装束にしてはどこかヒラヒラしているな。まぁいい、白ければそれでいいだろう。』

『作法についてだが、この娘にちゃんと叩き込んでいるんだろうな。』

「咲ちゃん、神社とかお寺とか神秘的なところ好きだったよね。」

「うん、昨日も海で泳いだ後に首里城行ったりしてきたよ!」

『ただの参拝じゃないんだぞ、清厳!琉球開闢(かいびゃく)の祖であるアマミキヨ様にお目通りいただくのだからな!』

「これから神秘的で、沖縄でも大事にされている場所に行くんだ。」

「そうなの?嬉しーい!」

「なんでそんな所があるって知ってんだよ…知ってんだったら昨日連れて行けよな。」

「お前ら二人でってところに意味があるんだろ。俺はただの案内人だよ。」

『アマミキヨ様は国造りの神であらせられる。お前はお目通りしたことがないだろう、当然だ。』

『この島に重きをおき、ご自身の役割を(おごそ)かに果たされておるのだ。』

『そもそも、アマミキヨ様もアマテラス様も天界で同等の扱いをされるべきなのだ。なぜアマテラス様ばかりがもてはやされるのだ!お前もそう思うだろう、清厳!』

「…そんなことより、お前の今回の目的である沖縄の海の生態系ってのはいいのかよ。」

「あぁ…今乗ってるこの艇で向かう予定だったけど、予定を変更してここに来たってわけだ。さっ、降りるぞ。」

『おい、清厳!』

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