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作者:平野むら
最新エピソード掲載日:2026/05/07
前世の記憶を残したまま繰り返し生きてきた龍がいるー
龍が住まう時代にあった出会いと別れ。
いつの生も、心にあるのは彼女だけ。
幾度となく繰り返す人生の中で募る想いを来世へと繋いで生き続ける。

初めての出会いは龍の住まう池の畔、ある日の夜に少女は泣きながら池の畔に駆け寄った。池の底でその泣き声を静かに聞いていた龍。次の日も、またその次の日も、夜になると同じ女性の泣き声が池の畔に響き渡る。
そんな夜が幾年も続いたが、ある夜いつもの泣き声が聞こえた後、突然歌声が聞こえてきた。その歌声は聞き覚えのある声だった。声のする方へと近づき、月夜の池の畔に佇む彼女に目を奪われた。人間に見惚れてしまった龍は、その後も毎夜来る彼女を静かに見守っていた。しかし突然彼女は姿を見せなくなった。姿を現さないことが気になっていた龍は、その後も誰もいない池の畔を毎夜毎夜見つめていた。ついに龍はしびれを切らして龍界の掟を破り、人間になり彼女を探し出して再び会うことを決める。

地球には人間界でいうところの大陸である大小様々な幾つもの島があり、各島には龍が住んでいた。掟では、龍は龍としての仕事である人間界の島に住まい、人間界でいう「守り神」となり生き続けなければならない。龍の寿命は定められていないが、龍界の頂点に君臨する龍王様によって寿命を定められることがある。掟を破り、守り神を放棄した龍には寿命を定められてしまう運命しか残されていない。決意は固く、心優しい龍王様の説得虚しく、寿命を定められることとなる。

命を落としてでも会いたい人がいるー
龍は定めに従いながらも、あの手この手を尽くして奮闘していた。というのも、龍としての寿命は人間としての寿命よりも遥かに永く、一度の人生だけでは終えられなかったのだ。定められた寿命が幾年なのかは知らされていない。何度も何度も人間として生まれ変わる中での記憶も残っているままに、また新たな人生を生きていく。生まれ変われ続けられる限り彼女の魂を探していられる喜びと、なかなか出会うことのできないもどかしさに苦しむ中で、繰り返す人生での知恵や友との出会いや繋がりに、人間への深い愛情を持ってゆく。龍の生を捨てて初めて、龍としての仕事に誇りを感じ心底守りたい人間や島に想いを募らせている自分自身の心境の変化に気づき始めた矢先、恋い焦がれ続けた彼女の声に似た女性を見つけ出すー
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2026/05/07 09:26
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