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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

優しい鳥籠は、鍵をかけない

作者:雨音 優
最新エピソード掲載日:2026/07/06
鉄格子のある美しい部屋で目覚めた玲音は、見知らぬ青年・鷹宮透真に「ずっと探していた」と告げられる。逃げたいはずなのに、紫の光、白い香り、そして透真の甘い声に包まれるうち、玲音の中には彼への安心感が少しずつ芽生えていく。

透真は玲音を恋人のように甘やかし、食事をさせ、部屋を与え、優しく名前を呼ぶ。しかしその優しさは、外の世界から玲音を切り離すための檻でもあった。玲音は仕事を辞めることを受け入れ、透真の言葉を「安全」だと信じ始める。さらに透真は、存在しないはずの雨の日の出会いや、夜景の見える公園での告白を、二人の幸せな記憶として玲音の中に植えつけていく。

それでも玲音の中には、妹ヒカリや家族、仕事への思いがまだかすかに残っていた。透真はその未練さえも利用し、家族への挨拶やヒカリとの面会を条件つきで許すことで、自分を正式な恋人として外の世界に認めさせようとする。

甘く優しい恋人の顔と、玲音のすべてを管理しようとする支配者の顔。二つの顔を持つ透真の腕の中で、玲音は少しずつ「幸せな檻」へ沈んでいく。けれど、外の世界では玲音の異変に気づく者たちが動き始めていた。
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