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柊くんの守護結界~やや年下によった物語~  作者: sh1r0
第0章

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第5話

 とりあえず今は学年別オリエンテーションの会場へ向かうとするか。



 廊下を歩く。壁にはたくさんのポスターが貼ってある。三年のフロアなので進路関係のものが多い。あとはクエスト受注のQRコードが載っているものなんかもある。今の時代はクエストも電子端末で管理できるのだ。


 体育館に着く。学年全体では5クラスあるので結構な人がごった返している。ちなみに、一クラスあたり大体35人くらいなので一学年200人弱いる計算となる。


「今日は暖かいな。」独り言をつぶやく。


 体育館近くには梅ではなく桜の木が綺麗に咲いている。遠くで鳥の囀りが聞こえた。のどかだ。春風が心地よい。


 学年別オリエンテーションの始まりは11時。まだ時間がある。もう少しこの風景を堪能しよう。桜の花びらって五角形のものが多いよな。作図するのも大変な五角形が、自然に生み出されることに神秘を感じる。


 そういえば王立学園の紋章も確か五角形モチーフだ。あちらは星型だが、五角形にはなにか不思議な力があるのだろうか。


「そろそろいかなくっちゃ。」


 体育館にはさらに人が増えていた。生徒の整列順は五桁のIDによって決まっている。上一桁は学年を示し、その次の二桁はクラス、下二桁は完全な乱数で決まることになっている。


 自分は3年E組なので30599である。下二桁、なんかすごい数値引いたな。だから端っこの席だったのか。


 学年が始まってすぐの教室での席順もこれに対応している。E組は36人で6×6の席があるが、窓側の2列が先頭、廊下側の2列が最後になるように整列すればよいのだ。


 わかりやすく、学年の初めにも混乱が少ないのでありがたい。そういうことなので、自分は白石さんの隣に行けばよい。



 ***



 時間になる。軽い挨拶から始まり、学校理念の説明、学年担当教員の挨拶、その他連絡事項という進行だ。


 特に、学校理念の説明では、学園の最年長たる自覚、守る側の責務、前衛に関する心構えなどが強調された。あとは学年主任の先生が急に弾き語りを始めて驚いた。すごくダンディーな方で、声に渋みがあってよかったな。


「何かご連絡のある方はいらっしゃいますか?」


「はい。」


 風紀担当の先生が手を挙げた。


「近頃、闇クエスト(やみくえすと)が横行していますので、生徒の皆さんは十分注意するように。」


 クエストというのはお決まりのあれで、侵食体に関わる依頼の全般を指すことになっている。侵食体に関わる事項は厳しく管理されていて、公的機関であれ、民間であれ、基本的にクエストの発注には審査を要す。


 個人間の依頼は親族でも、いくら親しくても原則禁止である。しかし、何事も完全に管理するのはむずかしい。特に今は電子化への過渡期にあたることもあり、管理が行き届いていない領域が多いのだ。


 そのルールから外れたものを闇クエストと呼ぶ。危険なものが多く、また他人に不利益を与えるようなものもあるらしい。しかし、報酬が高額なのだ。最近は特に、若者を中心に手を出すものが多くなっている。


「オリエンテーション前半は以上となります。お疲れ様でした。11時55分まで休憩です。それまで、自由にしていただいて構いません。」



「腹減ったー。早く帰りてぇ。」

「メンテ明けたわ。早く周回してぇな。さっさと帰らせてくれればいいのに。」

「なんで、あれだけのことに待たせられなきゃないのかな。すぐカラオケ行きたいのに。」


 一斉に、というわけではないが話し声がたくさん聞こえ始めた。少し姿勢を楽にする。体育座りの時間が長いのはちょっと辛かった。まだ立っていたほうが楽だ。



 ちょっと落ち着かないな、深呼吸でもしよう。



「それでは、そろそろ黙祷のお時間となりますので、所定の位置にお戻りください。」


お読みくださりありがとうございます。

後書きを追加いたしました。(2026年4月25日)

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