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柊くんの守護結界~やや年下によった物語~  作者: sh1r0
第1章 白銀の祈り

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20/26

第20話

「キーンコーンカーンコーン。」



 起立、礼、着席。



「今日はまずはホームルームからだね。早速だけど、これから復興祈念公園に移動して全体写真の撮影を行います。今から職員室に言ってお花を持ってくるので、今のうちにトイレ行きたい人は行っておいてね~。」


 復興祈念公園、正式名称守矢市復興祈念公園もりやしりつふっこうきねんこうえんは王立学園と市立学園の間にある。もっと具体的言うと、朝の登校のときに真由と別れるT字路付近だ。


 両校の学園生の交流の場になっているだけでなく、地域の住民の憩いの場となっている。噴水や花壇がある綺麗な公園だ。遊具もあり、子どもからお年寄りまで、多くの人が訪れる。守矢市立桜ヶ丘学園では、この公園で毎年全体写真を撮るのが恒例となっている。


 ちなみに、守矢市立の学園は他にもあるのだが、「市立学園」と言えば守矢市立桜ヶ丘学園を指すことが多い。これには割と浅い理由があって、この学園は特に桜の要素が強いわけでもなく、丘の上にあるわけでもない。つまり、ほぼ名が体を表していないのである。


「では、廊下に整列してくださいね。2列でID通りに並んでね。すぐそこまでだけど、一応確認しなきゃいけないので。」



 ***



「はい、着きました。全員いる?迷子になった人とかいないよね。」


 まだ学級委員が決まっていないので、先生が確認する。


「よし、大丈夫だね。」


 流石にこの時間帯は人が少ない。学生はみんな学校だし、共働きが多い今、親子の姿もほとんど見当たらない。あれ、でもあそこで高校生くらいの女の子と小さな子供が遊んでいる。珍しいな。


「ではまずは慰霊碑前に行きましょう。一般の方の邪魔にならないように移動してくださいね。」


 そう、この公園は復興祈念公園という名が示す通り、9年前の大侵食からの復興を祈った公園で、中心近くには慰霊碑がある。この地で亡くなった人、この地で亡くなったと思われる人、5000名余りの名が大きな石碑に刻まれている。


 近くにはもう一つ石碑があり、そこには人々を守るため戦った者たちの名がある。ここに、英雄と呼ばれる白鷺誠一、白鷺澪の名が大きく刻まれている。


「ではお花を供えますか。学級委員、は決まってないか。」


 烏丸先生はそこで深く目を瞑ると、少し間を置いてから口を開いた。


「いや、ここは私がお花を供えますか。」


 慰霊碑の近くには献花台があり、そこにお花をお供えすることができる。先生は神妙な顔つきで献花台の前に立ち、何かに思いをはせるかのようにお花をそっと置いた。


「では、お祈りしましょう。」


 皆で手を合わせる。



 目を開けると、そこには普段通りの明るい顔の烏丸先生がいた。


お読みくださりありがとうございます。

軽微な修正を行いました。(2026年5月13日)

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