再戦
「いや、僕もそれほど詳しくはない。僕はこの星から出たことはないからな」
出たことがない?!
・・確かに、言われてみれば。この星には、私たちが乗ってきたような宇宙船も見かけない。
それどころか、市民たちの技術文明も進んでいるようには見えなかった。
「でも、研究所には他の星から非検体が送られてきてるらしいですけど」
「それは、僕も認知はしている。王と、その直近の者の数名だけが、宇宙船を使い、移動をしている・・ということだけは教えてもらうことはできた。場所までは、ダメだったが」
ただの予想にはなるけど
多分、この城の地下?・・
それか、隠し部屋とかもありえるかもしれない
「でもだ。それも、王を倒せば、解決すること。あとは、じっくり捜索するも、配下を尋問するも、自由だ」
「そ、そうですね」
「・・これ以上、共有しておくことはないのなら。そろそろ、行くとするが・・」
カインは早く行きたくてたまらないようにも見えるけど。
一つだけ、聞くべきことがある
3分後・・
「さて、今度こそ行くとするか」
カインはそう言い、背中で伸びをする。
「は、はい!」
2人で階段を駆け上がり、王室へと目指す。
そして、勢いよく扉を開けた。
中は、金と白が組み合わさった柱で支えられ。
そして、赤いカーテンが掛けられて、カーペットが敷かれている。
道中もその片鱗はあったけど。
まぁ、イメージしていた通りの、ザ・王室って感じだった。
正面には・・ヴェルムしかいない!?
あれ?王は?
「ん〜?2人だけ?残りの2人はどうしたの〜?」
変わらずの掴みどころのない口調で語りかけてくる。
「王はどこ?!」
どこを見ても、姿が見当たらない。
隠れられる場所なんて、カーテンか玉座の裏ぐらいしかないし。もし、隠れていても、そのくらいだったら、さすがに分かる。
「さぁ〜ね。自分は、ここで待ってろって、言われただけだからさ!それと、君たちが来たら、相手をしておけって、ことも」
待ってろ?
言葉の意味をそのまま考えるなら、何か準備をしてる?
でも、1階と2階は見きれてないけど。
さっきの3階とこの4階には、そんな部屋はなかったはず・・
「君が何考えてるかは、知らないけど・・再戦開始!『ボンバー』」
いきなり、炎の球を飛ばしてきた。
「うわっ!」
反射的に回避に成功!
そして、火球は後ろの壁にぶつかると、爆散した。
「間一髪だったな。コスモス・・は大丈夫か?」
「全然、問題ないです!」
まぁ、別に避けなくても、良かったかな?
爆風の中に突っ込んで、そのまま無力化を狙えた可能性は、十二分にはあったからな〜
「う〜ん。やっぱり、自分って、不意打ちは向いてないのかな〜」
頭をポリポリ掻きながら、そう嘆いているみたいだ。
「そうみたいだね。で、どうする?」
「ま!シンプルにやり合うしかないか〜。吹き飛べ、『ボムズローリング』」
うっ!
1本の棒の両端に火球がくっ付いている物
それが、回転しながら、こっちに向かってきている。
「少し離れ・・」
「『リフレクト』!」
カインがそう唱えると、強力な空気の波動が発生させたようだ。
そして、いとも簡単に空気圧で弾き返した。
「わっ!危ないな〜」
跳ね返された技は、ヴェルムの方に向かって行きはしたが、避けられてしまった。
「(これで決められれば、良かったのだが)僕に、飛び攻撃は効かない!」
「そういえば、そうだったよね〜。うっかりしていたよ。なら、どうしようかな〜」
さっきの攻撃も、下で戦った時もそうだけど、全て遠距離魔法だった。
なら!・・・いや、油断はいけない!
絶対に、何か手段は持っている
「じゃあ、こうしようか。あんまり得意じゃないんだけど。と言うより、結構苦手なんだけどな〜」
ヴェルムは、かなりやるせない感情を露わにしつつ。
渋々、背中から、少し大きめの剣を取り出した。
やっぱりね。
近接攻撃もあるみたい
だったら・・
「まずは、私が前に出るので、後方援護、お願いします!」
空間バリアで無効化できる私が前に出るのが、一番の・・いいや、これしかない。
「そうだな、了承した!」
カインも自信に満ち溢れた表情をしている。
私の作戦に気づいてくれたのかな?
それじゃあ、突撃!




