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僕の相方  作者:
7/9

それから

それからしばらく経って、僕は『僕』をやめることにした。


相方がいなくなって三年。


僕は、再び『私』になった。


芸人仲間は色々と察していただろうが、特に何も言わなかった。


ただ、倉田先輩だけは「お前は強いな」と言って頭を撫でてきた。


振り払おうと思ったのに、涙が止まらなかった。



そして野坂はといえば、地方に住んでいるにも関わらず、よく私の出るライブに来てくれている。


「あんまり来なくていいよ。実家の仕事もちゃんとしないと」


ある時、出待ちをしていた彼女にそんな事を言ってみたが、「ちゃんとやるべきことはやっているので、大丈夫です」とのことだった。


実際、彼女はきちんと仕事をこなした上でライブに来ているらしい。


まあ、彼女が真面目なことは知っているから心配はしていないが。



そして、今日。


私は、三年ぶりに相方の元へやってきた。


軽い近況報告と、もう一度漫才をやったこと。


「それと、私ね。やっぱり『僕』はやめるよ。だって、私はもう漫才師じゃなくて、ピンの女芸人だから」


相方は何と言うだろうか。


明るくて、人を笑わせるのが好きだった相方。


でも、私と同じように少し斜めに構えた所のあった相方のことだ。



きっと彼なら、「好きにしなよ」と言うだろう。

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