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~さようならロン、またあう日まで~ (中学校編)  作者: 湖灯


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   ~ロンとオーボエと私2~

みなさま、おはようございます(^▽^)/

『~さようならロン、またあう日まで~ (中学校編)』開始しました!

ブクマ&高評価&拡散で応援いただければ嬉しいです。

毎朝6時に投稿しますの、宜しくお願いいたします(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 次の日は、早起きして兄といっしょにロンの散歩に行った。

 ロンは私が口に咥えてピーピーとリードを鳴らすたびに、楽しそうな顔をして私を見てくれる。


「ねえお兄ちゃん、犬の好きな曲ってなに?」


「さあ……犬に音楽の好き嫌いなんてあるのかなあ?」


「あるよ。だってロンは私の吹く、この音が大好きなんだもの」


「じゃあ、いっぱい練習してロンに聞かせてあげないといけないね」


「うん、いっぱい練習する!」

 私が、そう返事をすると、ロンが私を見上げていることに気がついた。


 私は、しゃがんでロンの顔の高さに合わせて「だからロンも応援してね」と言うと、ロンは分かったのか「ワン」と、いい返事を返してくれた。


 家に帰って早く練習がしたくて急いでロンのお散歩あとのケアを済ませて、お母さんにお願いするとメトロノームとチューナーというものを渡され、まずリードだけでこれができるようになるようにと楽譜をもらった。


 その楽譜には、4小節ごとにすべて同じ音で全音符、2分音符4分音符8分音符3連符16分音符と並んでいた。


 お母さんはチューナーを持って、私にリードを吹かせると、チューナーの表示がBと表示されて針がゆれた。


「いい、このBの音で針の振れを揺らさないように、楽譜を演奏して。それができたら次のステップに進みましょうね」とやさしく言ってくれた。


 もちろん私は、とびっきりいい返事をした。

 だってリコーダーでは、もっと指使いが難しい曲を吹いているから、こんなの簡単だと思った。


 さすがに1回では無理かもしれないけれど、2回か3回吹けばすぐに次のステップに行ける!


 ところがリコーダーと違って音符が増えるとうまく鳴らせない。

 しかもチューナーの針は振れるだけでなく、Bから外れて違うアルファベットが出てきてしまう。


 なんとかお昼ご飯までには、できるようになりたいとおもっていたけど、ぜんぜん前に進めなくてベッドに仰向けに休憩した。


「だめだ、できる気がしない……」

 ただ同じ音を出すようなのって音楽でもないし、誰もきいていない。

 そればかりか、やかましいって思われているに違いない。


 もう今日はあきらめて、午後から美緒ちゃんの家に遊びにいこうかな。


 ふと、そう思ったときに、階下から「くぅ~ん」と甘えるようなロンの声が聞こえた。

 ひょっとしてロンは私の練習を聴いてくれていたのかしら?


 おそるおそる階段を降りると、玄関につながれているロンが私を見て「ワン」と声を掛けた。

 その声はまるで、こっちに来てもっと聴かせて!と言っているような気がした。


 私は2階からメトロノームとチューナーと譜面を取ってきて、リードを咥えてロンがいる玄関に座って吹いた。


 私が吹くとロンは、にこにこと笑うような顔を見せてくれた。

「ロン、この曲がわかるの!?」

 私の問いに、ロンは何だか少し困ったのかハアハアと口を開けて考えているようなそぶりをみせた。


「わかった!ロンは、この音が好きなのね!」

 私がそう言うと、ロンは心が通じたように目をキラキラさせて満面の笑みを見せてくれた。


「私、頑張るから!」

 いったん心が折れそうになった私はけっきょく、お昼ご飯のあともこの練習を続けて、夕方には16分音符までBの針を動かさずに演奏できるようになった。

登場人物の紹介

挿絵(By みてみん)

   鮎沢千春

担当楽器 オーボエ


(画像は私が書いたイラストをAIにカラーにしてもらったもので、原画は下の通りです)

挿絵(By みてみん)

襟の線は付け加えて、AIが生成した制服は水色でしたので、私が緑色に修正しました。

色塗はとても時間が掛かるので、AI使うと楽ですね(o^―^o)ニコ


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