表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
~さようならロン、またあう日まで~ (中学校編)  作者: 湖灯


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/8

   ~ロンと千春のはじまり2~

みなさま、おはようございます(^▽^)/

『~さようならロン、またあう日まで~ (中学校編)』開始しました!

ブクマ&高評価&拡散で応援いただければ嬉しいです。

毎朝6時に投稿しますの、宜しくお願いいたします(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 兄が、わが家に来てくれた犬の散歩に出る。

 私もついて行くと言うと、兄は私にリードの握り方を教えてくれた。


 持ち方は利き手の親指を上に向け、その指にリードの輪をひっかけてにぎるやりかた。

 そしてリードは腰の位置で、引くでもなく垂らすでもないほんの少しテンションがかかった状態を保つのがいいと教えてくれた。

 慣れるまではリードをしっかりもつ手と、コントロールする手に分けて行う。


「ダランと垂らしてあげるんじゃないの?」


「リードは、それを持つ人と散歩をする人との糸電話のような役目をするためのものだから、ダランとたらしていたら意思が通じないだろう?」


 私はてっきり犬が逃げないために持っているんだと思っていたことを兄に話すと、そのことを大前提として、さらに犬とのコミュニケーションとしつけをするためにリードの持ち方は大切なのだと教えてくれた。


 ほかにも散歩のときは、リードを持つ人間が犬の安全のためにいろいろ注意しなくてはいけないことも。

 だから散歩中のスマホは厳禁。

 飼い犬の命は私が守るつもりでいないといけないと。

 たしかに犬は信号機や歩道と車道の区別もわからないだろうから、私がしっかり周りの様子を見てあげる必要がある。


 兄が連れて来てくれた犬は、兄の説明を聞いている私を賢そうにじっと見ていた。


 私がリード持っているときに、兄はまんがいちのために予備のリードをつけて私を安心させていてくれた。



 家に戻ったときに、気になっていたことがあって庭をみた。


 あれ?

 やっぱり犬小屋がない。


 空を見上げると晴れていたので、すこし安心した。

 せっかく犬がきてくれたのに、犬小屋がなければかわいそう。

 忘れているわけではないと思うけど、お母さんに聞いてみよう。


 そのお母さんは、温かいお湯とタオルとブラシを持って待っていた。


「お風呂に入れるの?」と、私が聞くと、お母さんは散歩のあとのケアをしてあげるのだと言った。

 とくにこの子は毛がふわふわだから毛の手入れはたいへんだろう。


「あれ、足も洗うの?」

「そうよ。家の中で飼うほうがいいでしょう」


「えっ、いいの?」

「いいのよ、この子も今日から家族なんだから」


「ありがとう!」

 私はうれしくて毛が落ちてこの子が家から追い出されないように、いっぱいブラシをかけてあげると犬は薄く目を閉じて顔を上に向けて、とても気持ちよさそうな表情をしていた。


 足も洗い、ブラッシングもすんで、お母さんといっしょに片づけをして犬を家の中に入れた。


 犬が水を飲んでいるあいだに玄関の下駄箱の足にリードを巻いて、下駄箱の下にちょうど犬一匹がもぐりこめるだけの隙間があったので、その下に毛布を引いてあげた。


 ちょうど水を飲み終えたとき、私は犬がこの狭いスペースを気に入るかどうか心配して見ていたら、なんにも言わないのにそれが当然だというようにその狭い隙間の中に潜り込んでくれた。


「賢いね」

 私がそう言ってなでてあげると、犬は私の手をペロッと舐めた。



 鮎沢家にやってきた犬の名前は、家族四人で各3枚ずつの札に記入した候補の中から多数決で選んだ。


 12枚全部の札に書かれた名前が別々の場合はやり直しで、同じ名前がそろったものが選ばれる。

 ただし一人の持ち分の3枚の中に同じ名前を書いてはいけない。


 一回目に私が書いた名前は「エリー」「チャーム」「ミミー」だった。

 だけど投票一回目にして違う名前がそろってしまった、しかも二つも。


 そろった名前は「ロン」と「リーチ」ふたつともお父さんと兄の札。

 二つの名前から決選投票をしたら満場一致で「ロン」になった。


 自分の名前にならなかったので少し不貞腐れていた私に気が付いた兄が言った。


「エリーもチャームもミミーもかわいい名前だけど、男の子だからしょうがないね」


 初めて知った。ロンが男の子だったこと。

 私はすぐに犬がいる玄関に走って行くと、犬も期待をしていたのか下駄箱の下から出てきてお座りをして待っていてくれた。


「あなたのなまえはロンよ! いい?」


 私が聞くと、ロンは元気に「ワン」と答えた。


 私はやさしくロンの首を抱っこして「ワンではなくて、ロンなのよ」と言ってお母さんが呼びにくるまでこのふわふわのかわいいロンに甘えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ