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漢(おとこ)岡田一郎
私の前で、1人の女性警官が泣いていた。
いや、号泣していた。
謝罪と嗚咽を繰り返していた。
彼女は東京大学を卒業した、エリートだ。
普段は人前で泣くことなどない。
彼女の涙を受け止めず、男、いや、漢が名乗れるか。
「任されよ。ただ一つ条件がある。」
彼女は真っ赤な目で私を見つめた。
「君は、知らぬ存ぜぬを貫き通せ。」
「で、でも」
「何の話だ?君は今、何の話をしてたのだったかな。天気か?私は暇じゃないんだ。さっさと出てけ。」
全てを察して、彼女は泣きながら敬礼した。




