最終話 記録は未来へ
ゴォォォン……
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鐘の音が。
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第二記録庫全体へ響き渡る。
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棚に並ぶ黒帳が震える。
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黒い涙が。
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次々と床へ落ちていく。
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ポタ……
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ポタ……
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ポタ……
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蒼士は立ち尽くしていた。
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腕の中には。
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一冊の黒帳。
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表紙には。
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『藤富 蒼士』
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真っ白だった。
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まだ。
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何一つ記録されていない。
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老人の姿は。
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もうどこにもなかった。
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残されたのは。
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黒い灰だけ。
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蒼士は静かに頭を下げる。
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「必ず。」
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「あなたの名前を忘れない。」
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その瞬間。
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灰が風もない地下で舞い上がる。
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そして。
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どこからともなく。
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老人の声だけが聞こえた。
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「……ありがとう。」
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声は消えた。
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二度と聞こえなかった。
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蒼士は歩き出す。
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第二記録庫。
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出口を探す。
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だが。
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来た道がない。
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通路が変わっている。
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まるで。
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記録庫そのものが生きているようだった。
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突然。
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壁一面に文字が浮かぶ。
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『記録とは何か』
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『忘却とは何か』
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『名前とは何か』
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蒼士は目を閉じる。
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父の顔。
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まだ思い出せない。
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けれど。
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父が自分を守ろうとしていたことだけは。
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不思議と胸に残っていた。
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「記憶がなくても……。」
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「想いは残る。」
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その言葉を口にした瞬間。
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木札が強く光る。
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白い光。
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第二記録庫を包む。
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闇が割れた。
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眩しい朝日。
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蒼士は地上へ投げ出される。
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亀の瀬。
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昨日と同じ山道。
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黒い雪は。
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もう降っていなかった。
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空は青い。
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鳥が鳴いている。
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まるで。
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何事もなかったようだった。
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「帰ってきた……。」
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蒼士は胸をなで下ろす。
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その時。
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遠くから誰かが走ってくる。
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「藤富さん!」
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若い男。
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肩から革鞄。
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帽子を被り。
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息を切らしている。
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蒼士は驚く。
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「朝倉さん?」
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朝倉誠司だった。
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彼は一枚の新聞を差し出す。
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「これを見てくれ!」
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新聞の見出し。
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『全国で同時多発する記憶喪失事件』
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奈良。
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大阪。
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京都。
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名古屋。
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東京。
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日本各地に印が付いている。
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蒼士の顔から血の気が引く。
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「そんな……。」
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「亀の瀬だけじゃないのか。」
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朝倉は頷く。
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「もう止まらない。」
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「黒い雪は広がっている。」
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「しかも……。」
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朝倉は震える手で。
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もう一枚の写真を取り出した。
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古い白黒写真。
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山奥。
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大きな鳥居。
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その奥に。
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巨大な石造りの扉。
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蒼士は目を見開く。
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写真の裏。
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手書きで書かれていた。
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『第三記録庫』
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蒼士は息を呑む。
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「第二だけじゃ……。」
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朝倉は苦笑する。
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「どうやら。」
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「俺たちは。」
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「入口に立っただけらしい。」
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沈黙。
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山風が吹く。
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その風に乗って。
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どこからか。
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少女の歌声が聞こえた。
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蒼士は振り返る。
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誰もいない。
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だが。
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黒い雪が一枚だけ。
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空から舞い落ちる。
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蒼士はそれを見つめる。
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もう触れなかった。
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朝倉が静かに言う。
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「書こう。」
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「誰かが真実を残さないと。」
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蒼士は頷く。
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「俺は守る。」
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「あなたは記録する。」
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二人は固く握手を交わす。
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この日。
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藤富家の守り人と。
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真実を追う新聞記者。
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二人の長い戦いが始まった。
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そして。
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第二記録庫の最深部。
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誰もいないはずの玉座。
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そこに。
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黒い外套の"記録庫の主"が静かに座っていた。
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その足元には。
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一冊の古い黒帳。
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表紙には。
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何も書かれていない。
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主はページを開く。
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そこへ。
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黒い文字が。
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誰の手も触れていないのに。
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ひとりでに浮かび上がる。
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『第十二章 記録者』
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主は静かに微笑んだ。
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「物語は。」
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「まだ終わらない。」
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第十一章 完




