黒い翼の天使
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「しかし、アーサー。次に現れるのが、その魔剣士ヒュルケンベルグとは限らんぞ」
「確かに、そうだが……」
「気持ちはわかるが、そう無理に入れ込むな」
「そうですよぉーー、アーサー様。もっと気を楽に行きましょう」
「まったく、巫琴というやつは気楽なもんだな」
「いいじゃないですか。ここまで来たなら、やることはもう決まってるんですから」
「ガゥゥ!」
「ガウッ!」
「どうしたの!? 狼、虎!?」
「そんな、余裕ぶってていいのかな、諸君?」
「巫琴さん! 真上です!」
「えっ!?」
なにアレ!? 頭の上に輪がある、黒い翼の天使?
「取りあえず、全力で走って逃げます! みなさんに手綱をしっかり握るように言ってください!」
「わかった、フレデリック! みんな馬たちが全力で走るので、手綱をしっかり握ってください!」
「わかった! 上から声がしたヤツだな!」
「あたしは一旦空へ!」
「巫琴ちゃん、気をつけてね!」
「はい! 行きます!」
「ほぉー。まさかお前一人でオレ様と戦おうというのか」
「そうです! それで、あなたは誰なんですか!?」
「オレか? 我が名は、堕天使オルバリン。貴様らを天へと導く者だ」
「じぃーーーっ」
「な!? なんだ!? その冷めた目は!?」
「いや。自分で自分のことを堕天使と言っているところが、寒いと思いまして」
「ふざけるな!? ここは普通であれば、怖がるところだぞ!」
「そうかもしれませんけど、怖がってたら、あなたには勝てませんから」
「なんだ。そう素直になったらどうだ」
「いやぁーー。いくら堕天使とはいえ、ちょっとナルシスト過ぎませんか? それにその黒い翼はなんですか? まるでカラスみたいです」
「このぉーー。こっちが気にしていることを抜けぬけと」
「これが純白の翼だったらカッコ良かったんですけどねー」
「ならば、この黒き翼の恐ろしさを見せてやる!」
攻撃される前に、杖で防御魔法!
「喰らうがいい! 黒き羽根の矢の嵐!」
って!? ある程度の予想はついてたけど、魔法の名前が、そのまんまくるのぉーー!?
「偏光防御魔法!」
「何ぃっ!? 矢を正面から直接受けずに、左右に受け流して避けるだと!?」
「どうですか! あなたなんか、見た目だけで、大したことはありません!」
「ならば、これは防げるかな。閃光熱弾!」
って!? 今度は、光の玉の散弾攻撃!?
「どうだ! 今度も防いで見ろ!」
えーーっと、熱弾っていうことは。熱いってことだよね。それなら。
「氷の防壁!」
「馬鹿め! そんな氷の壁ごときで防げるものか! 全部融かしてやるわ!」
駄目だ……。このままだと押し切られちゃう。一旦みんなのところへ!
「瞬間移動の魔法!」
「なんだ、逃げるのか? 逃げても無駄だぞ」




