アーサーの告白
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「魔剣士ヒュルケンベルグ? それはどんなヤツなのだ、アーサー」
「ヤツは、元々はオレたちと同じ人間だ。戦士だったヤツは、自らの強さのために、悪魔になったのだ」
「アーサー様。その人は、お知り合いなんですか?」
「なんでそんなことを聞くんだ、巫琴?」
「いえ。アーサー様の話し方からすると、そう思ったので」
「そうか……。それしかないか」
「はい……」
「アーサー。もうあとから話すんじゃなく、もうここで話した方がいいんじゃない?」
「そうか……。そうだな……。幼なじみのお前には、もう知れたことだな……」
「そうね……。そういうことになるわね」
「二人とも、これは本当の話だが、オレを信じてくれ……」
「はい……」
アーサー様の戸惑いと緊張が背中越しに伝わってくる……。
「魔剣士ヒュルケンベルグとは……、オレの五つ上の兄なのだ」
「アーサーの兄だと!? それはどういうことだ!?」
アーサー様のお兄さん……。どういうことなんだろ。
「兄は元々は、優れた強い戦士だった。それが今の新たな魔王が復活する前の五年前に、自らの心の弱さに負けて、悪魔になったのだ」
「そうなのか!? でもおかしいぞ!? 人間が悪魔になど、そう簡単になれるはずがない」
「そうだ……。ヤツは自ら禁忌を冒して、悪魔と契約したのだ」
「元々、魔法を使うためには呪文という契約が必要あるのは知っているな。まぁ、一部よくわからない例外的なのもいるが……」
「あぁ、もちろんだ」
「ヤツはその禁忌の契約をして、悪魔になったのだ。その強さは、悪魔になる前から、今のオレよりも強い」
「えっ!? えぇーーーっ!? それじゃ、戦っても負けるっていうんですか!?」
「そう早合点するな、巫琴。オレ一人では、どう足掻いても、ヤツには勝てないかもしれない。だけどオレたちはパーティーだ。一人で勝てないのなら、みんなで力を合わせて勝てばいい。そうじゃないのか、巫琴?」
「確かに。そう言われてみれば、そうです」
「それにオレたちには、実に頼もしい魔法使いがついているしな」
「確かに。それについては異論はないな」
「ホントね」
「頼もしい魔法使い? あたしって、そんなに頼もしいですか?」
「あぁ、本当だ」
「間違っても、逞しいじゃないですよね?」
「もちろんだ。お前は十分に可愛いからな」
「ホントですか!? アーサー様にそう言ってもらえると嬉しいです!」
「あらヤダ。今度はお惚気かしら。聞いてるこっちの方が恥ずかしくなるわ」
「本当だ。そういうのは、ワタシたちの見えないところでやってくれよな」
「だから、そうやってオレをからかうのはやめてくれ」
良かったぁーー。アーサー様、ちょっと話せて楽になったみたい。




