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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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オルケーノからの反撃

♢

 

「いくぞ! オルケーノ!」


「おっと、アーサー選手。神速であっという間にオルケーノ選手との距離を詰めました。その剣は、魔法の力で、青白く光っています」


「それでも、オルケーノは、あの槍《やり》のような杖《つえ》でしっかりと防御しているぞ!?」


「激しい鍔迫《つばぜ》り合《あ》いで、アーサー選手の顔が、オルケーノ選手の顔に近づきました。恥ずかしさのあまり、オルケーノ選手が顔を背《そむ》けます」


「これは完全に、ウブな乙女の反応だな」


「オルケーノ選手、五十一歳にもなって、乙女のような反応を見せています。それを見ていて、やきもきしている、巫琴《ミコト》レフリー。これはこれで、見ていて面白いです!」


「お前たち、さっきから全部聞こえているからな!? あとで覚悟しておけよ!」


「おっと!? この状況でも、オルケーノ選手の地獄耳は健在です。これは余裕の表れでしょうか」


「そ……そんな凛々(りり)しい眼差《まなざ》しで、アタシを見つめないでくれ……」


「おっと、オルケーノ選手が、アーサー選手の剣圧《けんあつ》ではなく、眼差《まなざ》しで圧《お》されています!」


「これはこのまま、この戦いが決まるのかもしれないぞ」


「さぁ、どうなるのでしょうか」


「あぁ……この眼差《まなざ》し……。走馬灯《そうまとう》のように昔のことを思い出す……」


「おっと、オルケーノ選手。この危険な状況下で、なにかぶつぶつと呟《つぶや》いています」


「あのとき……。勇気を出して、あのイケメンに告白したというのに……。そのあとアタシを笑い者にして、あんな酷い振り方をするとは……。だからアタシは、最強の魔女を目指したのだ!」


「おっと、オルケーノ選手の目に、今までにない禍々《まがまが》しさ籠《こ》りました」


「これは、アーサーの方が危ないかもしれないぞ」


「喰らえぇーー! 逆ギレの嫉妬《しっと》の嵐!」


「おっと!? オルケーノ選手の身体から、溶岩の球のようなものが、アーサー選手目掛けて、文字通りの嵐のように降り注ぎます!?」


「アーサーは、堪《たま》らず、距離を取ったな」


「アーサー様! 一度剣に防御魔法を籠《こ》めてください!」


「ここは完全にアーサー選手に対して忖度《そんたく》がある巫琴《ミコト》レフリーからのアドバイスです!」


「すぐにですよ!、すぐに!」


「わかった! 防御魔法だな! 我が名は、アーサー。正義のために、いざ参らん!」


「どうやら、上手いこと防御魔法が剣にかけられたようです。次々と嵐のように飛んでくる溶岩球《ようがんきゅう》を防《ふせ》いでいます!」


「クソぉーー!? あそこで茶々を入れてくるあの二人よりも、やはりあの魔法使いの小娘の方が邪魔か!?」


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