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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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アーサーVSオルケーノ 1R目

♢


「どうやらオレは、酷《ひど》いとばっちりを受けているようだが、このまま戦っても大丈夫なのか?」


「まぁ、逆上してるんで、いろいろとボロは出してくると思います」


「ボロね……。そうだといいんだが、これで実力以上のチカラを出されたらかなわん」


「あっ!? そーーいうことも、考えられますね」


「そういうことも考えられるって、お前!?」


「喰らえ! 涙の雨!」


 うそ!? なにあの鋭い涙の雨の波状攻撃!?


「アーサー様! まずは防御です!」


「防御といっても、どうすれば!?」


「もぉーー!? しょうがないですねぇーー。 防御の傘! これで一時しのぎしてください!」


「わかった!」


「あと、魔法を籠《こ》めながら、呪文を唱えるのを忘れないでください! もうすぐ、防御が破られます!」


「わかった! 我が名は、アーサー。正義のために、いざ参らん!」


「今です!」


「うぉーーーっ! でぃりぁーー!」


「凄い威力の攻撃が当たりましたよ、アーサー様!」


「それでも、向こうはなんともなさそうだ」


「ふっふっふ。そんなものが聞くものか。この自閉の壁で、すべて跳ね返してくれるわ!」


「なんだかまだ二つしか魔法を出してないのに、魔法の名前が、随分と歪《ゆが》んでるわね」


「そう言ってやるな、エミリ。やつが可哀想だろうが」


「でもライム。アレはちょっと歪《ゆが》みすぎてない?」


「そこの二人! さっきからなにを陰でごちゃごちゃと言っている!? 聞こえてるぞ、お前ら! この男を倒したら、次はお前たちだからな!」


「あらヤダ。凄い地獄耳。これも魔法なのかしら?」


「まぁ、地獄耳《デビルイヤー》というぐらいだからな」


「うるさい!? これは、アタシの若いときからのチカラだよ!?」


「認めたわね」


「認めたな」


「よっぽどツライ少女時代を過ごしたのね」


「やめろ、エミリ。可哀想だ」


「そう言いながら、あなた顔が笑ってるわよ、ライム」


「ダメですよぉーー。エミリさん、ライムさん。そんなイジメっこみたいな言い方したらぁーー。彼女、もう泣きそうですよ」


「うるさい!? 泣きそうになんか、なっていないぞ!」


「ほら、声も震えて、泣きそうになってます。可哀想です」


「わかった。自重しよう」


「ごめんなさい。オルケーノさん」


「では、アーサー様とオルケーノさん。戦いを再開してください!」


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