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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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ヘビに睨まれたカエル

♢


「でも、その魔女のオルケーノって、ムカつきますよね!」


「どうしたんだ、巫琴《ミコト》。そんなに興奮して」


「だって、聞いてくださいよ、アーサー様。このモンスターたちに変えられてた人たちって、みんな若い男の人ばかりなんですよぉーー!?」


「お前の怒りのポイントは、そこか……」


「巫琴《ミコト》の言っていることにも、一理あるぞ、アーサー。そのオルケーノというのは、女の存在を軽視している」


「ですよねーー!」


「これでオルケーノは、逆ハーレムでも作るつもりだったんでしょうか!?」


「いや。それだと、また話が変わってくるような……」


「そうよねーー。それはともかく、女のことを馬鹿にしているわ」


「よかった……。話が戻ったぞ……」


「それにしても、その嫉妬深《しっとぶか》い正確というのは厄介《やっかい》だな……」


「どう厄介《やっかい》だと言うんだ、ライム」


「いいか、アーサー。男の嫉妬《しっと》は国をも滅ぼすというが、女の嫉妬《しっと》というのは、完全に個人攻撃だ」


「どういうことだ?」


「いいか、アーサー。女の嫉妬《しっと》の対象は、いつの世も自分の容姿と相手の容姿、そして自分の男の財力の違いとシビアだ」


「そういうものなのか?」


「そうだ。そして、今回の嫉妬《しっと》の対象は、おそらく前者だ。ワタシたち四人の容姿を見てみろ」


「それがどうかしたのか?」


「わからんやつだな。お前、キャラ変でもしたのか。みんな美男美女ばかりだ」


「確かに……。あらためて見ると、オレは美男子だし、ライムと、エミリも……。美女に間違いない」


 あぁーー。アーサー様、エミリさんのところで、言葉に詰まりましたねぇーー。エミリさんが、本当は男の人だから。まぁ、アーサー様もエミリさんに睨《にら》まれて、ヘビに睨《にら》まれたカエル状態だったのは間違いないですけどぉーー。


「アーサー様、あたしはどうなんですか」


「あっ……巫琴《ミコト》は……」


「どうなんですか?」


「アーサー。この際だから、はっきりと言ってあげなさいよ」


「ミ……巫琴《ミコト》はだなぁーー……」


「どうなんです?」


「カ……カワイイと思うぞ」


「ホントですかぁーー!」


「あぁ……本当だ。巫琴《ミコト》は、カワイイ」


「いやぁーー。こう面と向かって直接言われると、照《て》れちゃいますねぇーー」


「よかったわね、巫琴《ミコト》ちゃん。とうとうアーサーが言ってくれたわね」


「よかったなぁーー、巫琴《ミコト》」


「待てまて、お前たち。またなんだか、話が違う方向に進んでるぞ」


「いいのよ、アーサー。女って、そういうものだから」


「それをお前が言うのか」


 あっ!? アーサー様、またエミリさんに睨《にら》まれてる。ヘビに睨《にら》まれたカエルだ。


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