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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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防魔の盾

♢ 


「四天王か……。困ったな。これまで、魔王の名ばかりが目立っていたが、噂にだけ聞いていた四天王がいたとはな」


「それにカーネル・リッチとかいうのの、ほぼ無尽蔵の魔力っていうのは厄介ね……」


「そうだな。実際に強い魔力に対抗できるのは、巫琴《ミコト》の魔法だけだからな」


 これはーー。あたしはかなり頼られてるっていうこと?


「なぁ、巫琴《ミコト》。単純に前のエルダーマジシャンのように、その魔力を吸収して跳ね返すなんてことはできないか」


「どーでしょう。球みたいな魔力だったら、杖《つえ》を使って打ち返すことはできるかもしれませんけど、それもその場になってみないとわかりません」


「そうか……。おそらくはこれまで以上の魔法を使うのだろうからな」


「そうね……」


「そうだな……」


 なぁーーんか、三人とも暗いなぁーー。さっきまでは、みんなあんなに強気だったのに……。


「でも……」


「でも? でも、なんだ」


「でも、アーサー様やライムさんの剣や斧に魔法力をかけることはできますよ」


「なに!? それは本当か!?」


「はい。前にしたとおり、弓矢には強い魔法力をかけていますから」


「それは、お前が手にしていないものでも大丈夫なのか」


「はい……。たぶん」


「本当か」


「でも、どのぐらいの時間持つのかはわかりません」


「だとしても、それならワタシたちでも、一時的に奴らの魔力にも対抗できるかもしれんな」


「巫琴《ミコト》ちゃん。わたしの槍にはその魔法力はかけられないのかしら」


「たぶん……。エミリさんの槍《やり》は、精霊の魔法だと思うので」


「あっ……。そうよねー……」


「でも、エミリさんだったら、精霊の盾も出せるんじゃないですか」


「えっ……。そんなこと簡単に言われても……。わたしは巫琴《ミコト》ちゃんほどのチカラはないから……」


「そーですかねーー。エミリさんだったらできそうなんですけど。要は気の持ちようです」


「そう……。それなら、ちょっとやってみるわね」


「はい。強い願いと集中力です」


「……悪しき魂から我を守るため、精霊の名の下《もと》に、我に防魔の盾を与えよ」


「おぉーー! 出たぞ! 銀色の盾だ!」


「やっぱり、あたしの思った通り、出ましたね」


「でも、この盾。魔力を跳ね返せるのか」


「確かに……ライムさんの言うことも、もっともですね。エミリさん。ちょっと盾をかまえててもらえますか。弱ーーい攻撃魔法ををその盾に撃ってみるんで」


「それは良いけど……。巫琴《ミコト》ちゃん。本当に弱いのをお願いね。的《まと》も外さないでね」


「任せてください! ピンポン玉ぐらいの大きさにしますから。では、イキます! エイ!」


「おぉーー! 弱いといっても、そこそこの威力のある攻撃魔法だったが、ちゃんと巫琴《ミコト》の魔法を跳ね返したぞ! 取りあえず成功だな」


「その様だな。でも、槍《やり》と盾を同時に出せるのか。防御だけでは、どうにもならんぞ」


「そうね。ライムの言うとおりね。それができるのかやってみるわ」


「……悪しき魂を天へと帰すため、精霊の名の下《もと》に、我に光の槍《やり》を与えよ」


「おぉーー。出たぞ!」


「やったわ、巫琴《ミコト》ちゃん!」


「ハイ」


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