寂しい気持ち
♢
「とにかく、みんな無事でよかった。ありがとう、巫琴」
「これからは、これまで以上に身を引き締めていかないとね」
「そうだな。いつまでも、巫琴の機転の良さに頼るわけにはいかないからな」
「そうしよう。巫琴は、今やオレたちパーティーの要的存在だが、これからもずっと巫琴にばかり頼るわけにもいかん」
「そうね」
「そうだな」
「巫琴。これからは、お前にばかり負担を掛けないようにするからな。安心してくれ」
「あっ、はい……」
なんか、あたしって、もうあんまり必要ないのかな……。
「ヨシ! 行くぞ! 次の村まではそう遠くはないはずだ」
……。
「どうした、巫琴。早く後ろに乗れ」
「あっ、いや……。あたし、虎に乗せてもらいます。虎、背中に乗せて。ありがと」
「では、出発だ!」
なんだか、少し寂しい……。
「虎、背中でちょっと眠らせて……」
「巫琴ちゃん。どうしちゃったのかしら。疲れたのかしら」
「だいぶ負担はあったのだろうからな。今は眠らせてやろう」
「そうね、ライム」
「……巫琴」
♢
「巫琴ちゃん。次の村に着いたわよ。起きて」
「ん。あぁ……はい……。おはようございます」
「すぐに宿をとるから、そこでゆっくりと休んでくれ」
「はい……」
しかし、なんだか、ずいぶんと寂しそうな村だな……。
「あの……。ここって、ずいぶんと寂しそうな村ですね」
「そうね。それは、ここが魔王の居城までの最後の村になるからかしらね」
「そーなんですね……」
「これからが、本当の戦いになるのかもな。見ろ。ワタシたち以外にも、何組かのパーティーがいるようだ」
「アーサーが戻ってたわ」
「ヨシ。宿が取れた。みんな宿で休もう。そして、先ずは食事だ」
「そうね」
「巫琴は、何を食べたい? ワタシは……」
♢
「さて、何を食べようか。魔王の居城までの最後の村だからね心配していたが、どうやら食事については心配なさそうだ」
「さて、何を食べようかしら。巫琴ちゃんは、何がいい?」
何? こんなときには、何を食べればいいんだろ……。
「あの。なんでも食べてかまいませんか!」
「あぁ。かまわんぞ。路銀はまだ十分すぎるほどあるからな」
「わかりました! あのーー、スミマセーーン! 注文をお願いします!」
「はいはい、只今」
「まず、このハンバーグステーキと……。それと……」
「ずいぶんと食べるんだな……。よっぽどお腹も空いていたのか……」
「巫琴。腹を壊さない程度に食べろよ」
「大丈夫です! 全部食べれますから!」




