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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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強敵現る


「ねぇ、巫琴ミコトさん」


 どうしたの、フレデリック?


「あの、空を飛んでいるときに。飛んでいるというよりは、空を走っているような感じがしたのはどうしてでしょうか」


 空を走ってる? 空を走ってる……。? ?


 んーーっ? それはーー……。どうしてなのかは……どうしてなんだろう?


「わからないんですか!?」


 うん。わかんないや。


「えっ!? じゃあ、巫琴ミコトさんが、空を飛んでるときは、どんな感じなんですか?」


 えーと、そのときは、エレベーターに乗った感じで宙に浮いて、飛んでいるときは、自分が飛行機になってる感じかなぁ。


「飛行機? エレベーター? なんなんですか、それは?」


 うーーん……。詳しくは教えられないけど。あたしの元いた世界には、そういう乗り物があったんだよねー。


「そうなんですか」


 そうなんです。あっ、ところで、タマポチも、あなたたちのことは、絶対に食べたりしないから安心してね。


「はい。そこは頼みますよ、巫琴ミコトさん」


「ガゥゥ!」


「ガウッ!」


「どうしたの!? タマポチ


「わかった! アーサー様! 何か来ます! もう、すぐそこまで来てます!」


「何ぃ!? 巫琴ミコトが全然気づかなかったのか!?」


「すみません!」


「いや。謝ることじゃない」


「ガゥゥ!」


「ヒヒヒヒ。ようやく、気がついたようじゃの」


 なんですかぁーー!? このひげが地面につきそうなほど長い、如何にも悪い魔法使いみたいなジイさんは!? しかも偉そうな、長いつえまで持って。


「あなた、誰ですか一体!」


「ヒヒ。ワシはエルダーマジシャンのジョー!」


「ジョー!? なんだか、おしっこを漏らしそうな名前ですね!」


「おしっこ!? なんて失礼なヤツじゃ!?」


「よし、巫琴ミコト! お前が奴の気を引き付けておいてくれたおかげで、全員戦う態勢が整ったぞ!」


「戦う態勢だと!? ふざけるでない! あえてその時間をやったのよ!」


「割れろ、大地! そして、地の底から現れよ、スケルトンどもよ!」


「なんだ!? この激しい地震は!?」


「見ろ! アーサー。割れた地面から、剣を持ったガイコツどもが出てくるぞ!」


「相当な数よ!」


「ヒヒ。まずはこ奴らスケルトンの攻撃を防ぎきれるかの」


巫琴ミコトさん……!?」


「大丈夫よ、フレデリック。あなたたちは空へ逃げてて」


「ペガサスの翼!」


「わかりました、巫琴ミコトさん。空で待機してます」


「なんだ!? あの巨人サイズのガイコツは!?」


「これは一筋縄ではいきそうにないわよ」


「その様だな。いくぞ! ライム、エミリ!」


「あたしも、いきますよぉーー! 魔法力をつえの先に込めてぇーー!」


 目一杯、魔法力が溜まったらぁーー! あの悪い魔法使いまでーー!


「エイヤァ! 飛んでけぇーー!」


「ヒヒ。無駄じゃ」


 ウソ……。あたしの魔法の攻撃を、そのまま吸収しちゃった……。


「どうじゃ。年寄りと、馬鹿にはできんじゃろ」


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