暗闇はお任せ!
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しかし、この狼は、本当に巫琴以外には懐かんなぁーー。オレが撫でようとすると」
「グルウゥゥ……!」
「こうだ」
「あら。そうでもないわよ。わたしは普通に撫でられるもの」
「ワタシもそうだ」
「じゃ、なんでオレだけ?」
「さぁ? 巫琴ちゃんに、聞いてみれば?」
「そうだな。なぁ、巫琴。どうして、この狼は、オレにだけ懐かない」
「えーーとですねぇーー。何を言っているのかまではわかりませんが、どうやら気分的にアーサー様のことを敵視してるみたいです」
「なんだそれは!? 意味がわからんな」
「まぁ、ポチはオスなんで、そういうところかもしれませんね」
「ますます意味がわからん……」
「クンクン……」
「どうしたの、ポチ」
「ガウゥーー! ガウゥーー!」
「ありがとう。ポチ! さすが、頼れる番犬!」
「どうしたんだ?」
「何か居ます!?」
「待て! その前に辺りが急に真っ暗になったぞ! みんな気をつけろ!」
「ライム! エミリ! 護りを固めろ!」
「グゥーーッ! グァゥ! グァゥ!」
「ポチ! 相手が見えてるのね!」
「グァゥ!」
「ウヒヒヒヒ。まさか夜目が利く犬を連れておったとはなぁーー」
「どこだ!?」
「わかるまいて。このダークメイジ様の、闇の魔法を味わうがいい!」
「なんだ!? 何か、弾みたいなものが飛んでくるぞ!?」
「我が、闇の弾丸をいつまで避けられるかな」
「巫琴! 結界で防御してくれ!」
「了解です!」
ようやく、目が暗闇に慣れてきたぁーー。これも、夜中にこっそりと、冷蔵庫まで行ってつまみ食いしてた賜物ね。
なんか、また汚い黒いローブなんだか、頭にフードをかぶっているオジサンがいるんですけどぉーー。
「小娘。お前は、ワシが見えておるようじゃの」
なにこの、ねっとりとした、厭らしい声!?
「どうやら、小娘も、ワシと同じ魔法使いみたいじゃの」
「そうよ! それがなにか!」
「では、まずおヌシ一人を相手にしようかの」
「あぁーーっ! なんか、暗闇に乗じて、エッチなことしようとしてるんじゃないんですかぁーー!?」
「バッ、バカ!? 何を言っておる!?」
「あーーーっ! やっぱり、そうなんですねぇーー!?」
「だから、違う!?」
「絶ーー対に、嘘!」
「なんなんだ!? このよからぬ会話は!?」
「落ち着いて、アーサー! 下手に動けば、ダークメイジの思うつぼよ!」
「それはわかってる! しかし!」
「大丈夫です。アーサー様! あんなのにエッチなことなんか、させませんから!」
「だから、さっきから、違うと言っている!」
「だから、なにが違うというんですか!」
「もう、いい! 出でよ! 影の槍!」
「そっちが、槍でくるなら、こっちだって!」
「杖よ、光の槍になりなさぁーーい!」
「どうですか? これなら、辺りも照らしてくれますぅ!」
「グヌゥーーッ!? こしゃくな小娘め!?」
「行きますよぉーー!」
ここは、エミリさんの動き方を真似して!
「うおりゃーー!」
「なんなんだ、この小娘は!? 圧される……。一旦、陰に隠れねば」
「そうはいかないわ。あなたは、ここで影とともに消えるのよ!」
「エミリさん!?」
「これが、本家本元の光の槍よ! ハァーーっ!」
「まさか、こんなよくわからん連中に負けようとは……」
「一昨日来やがれってんだぁーー!」
「巫琴? 一昨日には、来てないと思うんだが? それに、また来てもらっても困る」
「いや……。そういう意味では……」
「なんにせよ。また巫琴ちゃんのお陰ね」
「そうだな。それと、ポチもな」
「ガゥゥ」
「ポチも、ライムさんに褒められて、喜んでます」




