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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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デブ禁止令


「フフフッ」


「あら巫琴ミコトちゃん。今度はずいぶんとご機嫌ですこと」


「そりぁーー。あそこのスイーツ、美味しかったですからね」


「まったく、現金なやつだな。お前は、美味しいものがあれば、それだけで満足なのか」


「もちろんですよぉーー。人間の三大欲求の一つですからね」


「なるほどな。ただ。あんまり食い過ぎて、太るなよ。動けなくなるぞ」


 ガーーン。 太る!? 太ったら、アーサー様に嫌われちゃう。


「大丈夫よ。ちょっと、ぽっちゃりした巫琴ミコトちゃんも、可愛いわよね」


「そう……ですかぁー……」


 ダメだ……。そのぽっちゃりになるのだけは、避けねば。


「でも、しっかり食べないと、チカラが出ないからな。それも困るぞ」


 おっ。ライムさん、良いこと言うっ。


「じゃあ、お前たちはどっちがいい。動けるいつもの巫琴ミコトか。動けないデブの巫琴ミコトか」


 デ……、デブ!?


「そ……そりゃー……」


 なっ……。ど、どっちなんですか、エミリさん」


 あっ……。エミリさん、凄く困った顔をしている。ライムさん、凄ーく微妙な表情。


「わかっただろ」


「そうね」


「そうだな」


 この二人の返事から察するにぃーー。


「悪い。巫琴ミコト。さっきのは取り消す。しっかりと、ほどほどに食べてくれ」


「ごめんなさい。わたしもさっきの取り消すわ」


 やっぱり!? でも、前は、しっかり体力をつけるために、食べろって言ってたのにぃーー!?


「そ、そーーですかぁーー。そぉーーですよねぇーーー。アハハハ」


「でも、あれだぞ。食いすぎなければ、食べてもいいんだからな」


「そうね。わたしも、いつも美味しそうに食べてくれる、巫琴ミコトちゃんの顔を見るのは嬉しいわぁー」


 えーと。これは、食べるべきなのか。食べざるべきなのか……。


「そうだな。美味いものは、これからもみんなで分け合うことにしよう」


「それには、ワタシも同意だ」


「では、これからも。フツーに食べてもいいということで?」


「もちろんだ」


「やったーー! それならオーケーです!」


「だけど、デブには、絶対なるなよな」


 アーサー様……。最後に、そこ念を押しますか。


「はい……わかりましたぁ……」


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