アイスマジック
♢
なにか、あの偽物たちを懲らしめる、いい方法は……。
「イヒッ……ウヒヒヒヒ……」
「なぁに? 巫琴ちゃん。すごく悪い顔、してるわよ」
「いやぁーー。ちょっと」
「なにか悪いこと、思いついたんでしょう」
「まぁ、そうなんですけど……」
えーと、ライムさん。早くお手洗いから戻ってこないかなぁーー。
うぉっ。戻ってきた!
「ライムさーーん! ちょっと」
「なんだ? わたしになにか?」
「あのですねぇーー。ごにょごにょ……」
「なんた。そんなことか。いいぞ。やってやる」
「それじゃ、よろしくお願いします」
ライムさん。普段からオトコみたいな喋り方だけど、実際は凄い美人だし、女のあたしから見ても、あのエロいカラダだから。これがもし、エミリさんで、ホントは男だとバレでもしたら、それはそれで大変だし。
「あの……。ちょっと、いいかしら」
ライムさん、完全にオンナになって、あの男たちの気を引いちゃってるぅーー。まぁ、本当に女の人なんだけど。
上手いことライムさんが、アイツらの気を引いて、椅子から立ち上がってる隙に……。
必殺! 氷の魔法!
これで、コイツらが座ってた椅子を凍らせてぇーー!
ヨーシ! これで、オーケー! ライムさん。OKです。
「悪かったわね。せっかくお楽しみだったところを、邪魔しちゃって」
「いや。かまわない……。どうだい。俺たちと一杯?」
「いえ。遠慮しとくわ」
「そうか……。また今度な」
「もし、次があればね」
「あぁ……。うぎゃーー! 冷たい!?」
「なんなんだぁーー!? この椅子は!?」
「タマが一気に縮みあがった!」
「おい! オヤジ! この椅子、どうなってる!?」
フフッ。大成功!
「お前は、悪い奴だな。それでも、ちょっとは気分がイイが」
「ホントね。スッキリしたわ」
「なんだぁーー。二人も、ホントは腹が立ってたんじゃないですか」
「それが大人の対応だからな」
「そう。大人の対応をしていただけよ」
「そう言われると、なんだかあたしだけが子どもみたいじゃないですかぁーー」
「でも、面白かったから、いいじゃないか」
「まぁ、そうですねぇーー」
「巫琴。あとであの椅子、ちゃんと融かしておくんだぞ」
「わっかりましたぁーー! 了解です!」
でも、今回はあんまり手が冷たくならなかったけど、どうして?
そういえば、あの氷は、どうやって融かせばいいんだろ?




