緊張感が足りません
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「ほら。巫琴、もう結界を解いて出てきていいぞ」
「ホント―に、もう蜘蛛はいませんよね?」
「大丈夫だ。心配するな。ここからが、本番だぞ」
「そりゃーもう、ここからは任せてください!」
「ホント、頼んだからな。もう苦手な生き物はいないな?」
「えっとぉーー。幼稚園ぐらいの小さいときに、池田さんちの黒い大きな犬がよく吠えてきて、それが怖かったです」
「幼稚園? 池田さんち? お前は、なんのことを言っている?」
「あっ!? そーですよねーー。そんなこと、わかるわけないですよねーー。気にしないでください」
「まぁ、いい。次はスケルトン・ウォリアーが相手だ」
「今度のは大丈夫なんで、任せておいてください! あんなのは、理科室にあるガイコツの模型ですから!」
「ん? その理科室にあるガイコツの模型というのはなんだ?」
「まぁ、いいじゃない、アーサー。あなたも気にし過ぎよ。巫琴ちゃんの国では、そういうのもあったっていう話よね」
エミリさん、的確なフォロー、ありがとうございます。
「まぁ、そういうことにしといてください」
「三人とも。もうそんなおしゃべりをしている暇はないぞ。奴らはもう目の前だ」
「わかった。すまなかったライム」
「では、早速ですが、あたしが……」
「待て。最初に、オレとライムが、中央を突破する。エミリと巫琴はその後ろから、割れた左右を頼む」
「わかったわ」
「了解です。アーサー様」
「いくぞ、ライム!」
「おぉ!」
えっ!? アーサー様、地面を蹴ったと思ったら、あっという間に矢のように跳んでいったぁーー!
「旋風刃!」
ライムさんも、凄い勢いで、斧を回転させながら跳んでいったぁーー!
「ほら、巫琴ちゃん。二人の攻撃で真ん中が割れたわよ。わたしは左側を攻撃するから、巫琴ちゃんは右側をお願い」
「了解しました! では、行きます!」
この杖は、世界一の硬さの杖をイメージ!
そしてあたしは、ホームランバッターをイメージ!
「うりゃーー! みんな場外まで飛んでいけぇーー!」
「ふふっ。面白いわね、巫琴ちゃん。では、わたしも!」
うわっ!? エミリさんも、やっぱり強いなぁーー。なんか、戦ってるときは、腕がオトコ……。って、本当に男の人でしたぁーー! 絶対に言っちゃいけない秘密でーす!」




