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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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巫琴の天敵


巫琴ミコトさん。来ますよ。巫琴ミコトさんが嫌いな奴らが」


「えっ!? どっちから来るの、フレデリック!?」


「左右からです」


「キャッキャッキャーーー!? 蜘蛛クモ嫌ぁーーい! おまけに、あんなデッカイ!? しかもあたしが一番大嫌いな、黄色と黒の縞々《シマシマ》の女郎蜘蛛ジョロウグモ!? これだったら、毛むくじゃらのタランチュラの方がましぃーー!」


「これって!? アレか」


「ジャイアントスパイダーね」


「そのようだな。まさか6体も、気づかれずにここまで近くに来ていたとはな」


「そんな。ライムさん、そんな冷静に言わないでくださいよぉーー!?」


「なんでも大丈夫かと思ってた巫琴ミコトちゃんに、まさかこんな弱点があったなんてね」


「エミリさんも、そんな冷静に言わないでください!?」


蜘蛛クモだけは、絶対に無理なんですぅーー!」


「なら、馬たちと一緒に、結界でも張って下がってろ!」


「そんな、あたしだけ!?」


「しょうがないだろう! それに馬たちも一緒だ!」


「でも……」


「いいから!」


「お願いします、巫琴ミコトさん。ボクたち馬は、あんなのとは戦えません!」


「お願いよ、巫琴ミコトちゃん!」


「頼みます、巫琴ミコトさん!」


「わかった! フレデリック、ポーラ、ビクター。あたしのまわりに集まって!」


 結界魔法!


「みんなぁー! 頑張ってくださいねぇーー!」


「任せろ!」


 アーサー様。頼もしく、そうは言ってくれたけど……。糸、糸、糸!? 蜘蛛の《クモ》の糸ぉーー!?


 きもーーい!? お願いします! みなさん、早く倒してください!


巫琴ミコトさん。興奮して、魔法力を使い過ぎないでくださいね。アンデッドたちも来ますよ」


「あっ!? そーだった。上手く魔法力をコントロール」


 そーいえば、アーサー様とライムさんは、剣と斧の武器を持ってるけど、エミリさんはなにで戦うんだろ?


 まさか。アーサー様も力では勝てないと言っていた、ゴリラみたいな怪力? まさかね。


巫琴ミコトさん。それはどうやら違うみたいですよ。見てください」


 「どれどれ。って、やっぱり、蜘蛛クモ嫌ーーい!? きもーーい!?」


「そうじゃなくって、エミリさんですよ」


 ん? なんか呪文みたいなの唱えてる。


「悪しき魂を天へと帰すため、精霊の名のもとに、我に光のやりを与えよ」


 あぁーーっ!? エミリさんの合わせた両手を広げた間から、銀色のやりが出てきたんですけどぉーー! おまけに先の方だけ、きれいに青白く光ってるぅーー!


 なんかエミリさんの、あのやりの構え方かっこいい!


 おっと、その前に。アーサー様が一匹を、頭から真っ二つにしちゃったよ!


 ああーーーっ!? ライムさん、蜘蛛クモの糸に絡まれそう!?


 って、その前に、回転して輪切りにしていったぁーー!


 それでエミリさんは!? 串刺しですかぁー!


 うわっ!? うおっ!? うっひゃーー!? みんな強ーーい! あっという間に全部倒しちゃったよ。


 これからも、こんな蜘蛛クモが出たときは、みなさん頼みますねー。


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