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『夕焼け』季句
夕焼けはそっと四季の色を連れてくる。
夕焼けが連れてくる四季の色を、ただ静かに詠みました。
<1>
昏めいて
吾を呼ぶ声に
白む息
【解説】
夕焼けを見ていた。
冬には珍しく天気のいい穏やかな日であったが、
日も落ちれば冷えてくる。
呼ぶ声がする。
土手の下からはまだ、こちらが見えている様だ。
誰が呼んだのかは、暗がりに在ってもわかるものだ。
応えたとき、もう息は白くなっていた。
<2>
失くしたと
夕暮て知る
雪灯り
【解説】
冬は通り過ぎたのだが、まだ日は短い。
夕日の射す中を歩いているうちにも、
日はどんどんと暮れて行く。
雪は深ければ邪魔になる。
しかし、うすぼんやりと明るかった道、
雪が消えた直後にはこんなに暗かったかと、
思うことがある。
<3>
彼のひとも
つなぐ手も染む
夏の夕暮
【解説】
うだるような暑さがすこしだけ和らいで、
空は鮮やかな夕焼けを生じる。
だから手をつないだ。
ただ、それだけの、なんでもない日。
<4>
黄昏は
いずれは紅に
葉を染めゆ
【解説】
鮮やかだった夏の夕焼けは、今は黄昏の色。
季節は日々、木々を紅く染めていく。
読んでいただき、ありがとうございました。
別サイトの企画での作品でした。




