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『夜の公園』四句

昼間には、なんてことはないのだけれど—— 夜には語るものもある。

影も灯も香りも、ひとりで輪郭を持ち始める。


<1>

くし

台風たいふう

ブランコのやみ


【解説】

台風に備えて、座を外されたブランコ。

その姿は、アイデンティティを失くして

悄然と立ち尽くしているかのようだ。



<2>

短夜みじかよ

かげもなく

ぎんとも


【解説】

夏は暗くなれば、結構遅い時刻となる。

帰り道、通りがかった公園に明かりが見える。

あのLED灯も、このままひとり

夜を過ごすのだろう。



<3>

暗転あんてん

広場ひろばなが

あまかわ


【解説】

街の明かりが隠してしまう天の川も、

明かりの届かぬ場所では、よく見える。

そこにはある、普段は見えないのだけれど。



<4>

木犀もくせい

さそわれいで

つき広場ひろば


【解説】

金木犀の香りを辿って夜の公園へ。

この場を照らしているあの月も、

香りに誘われて出てきたのだろう。


読んでいただき、ありがとうございました。

別サイトの企画での作品でした。


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