↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刀を捨てた男と刀を持たない男  作者: カトーSOS


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/11

惨敗

挿絵(By みてみん)


第九話 惨敗



それから何度か打ち合った。


結果は、直人の惨敗だった。


最初の一本こそ取ったものの、その後は同じようにはいかなかった。


「ほんとに強い人には、不意打ちしかできないですね」


直人は苦笑しながら、桂に笑いかけた。


桂も笑った。


「しかし、さっきのは驚いた」


「さっきの?」


「いなくなったときだよ」


桂は木刀を持ったまま、直人の動きを思い返すように首を傾げる。


「横へ抜けたのかと思ったら、ほとんど後ろじゃないか」


「はい」


「どうやるんだ?」


直人の顔が少し嬉しそうになる。


「それはですね。軽く振ってください」


二人がもう一度向かい合う。


さっきまで稽古をしていた門人たちも、何事かと集まってきた。


「いきますよ」


桂が軽く木刀を振る。


直人は自分の木刀を、その剣に軽く当てた。


カン。


「ここで剣筋を確認するんです」


「剣筋を?」


「はい」


直人は桂の木刀に触れたまま、


「それで、右足を大きく一歩踏み出して――」


すっ、と前へ出る。


「そのまま」


身体をくるりと回した。


次の瞬間。


直人は桂の、ほとんど背後に立っていた。


「で、この流れのまま」


こつん。


木刀を桂の背中に当てる。


「こうです」


「おおっ」


周りの門人から声が上がった。


桂も振り返り、目を丸くしていた。


そしてすぐに笑う。


「おもしろい」


直人の木刀を指差した。


「僕にもやらせろ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。