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幕間 「世界の果てへ」
「ねぇ、魔女様。私の髪を切ってくれませんか?」
「なんで?」
「いえ、理由はありません。ただ、そうして欲しいのです」
「分かった。」
もう二人の間に多くの言葉はいらなかった。
私の髪を肩口くらいで切りそろえてはただ海に流していく。
「切れたよ」
やがて魔女様がそう言った。
「ありがとうございます」
自分の姿が見られないから、どんな風になったのかは分からない。でも、
「リリー。とてもよく似合っているよ」
静かにそう言った魔女様。
ああ、その言葉だけでもう十分だ。
私にもう迷いはない。
「ねぇ、魔女様。改めて好きです」
一度、口に出してしまったらそれは驚くほど簡単で思わず何度も口に出してしまう。
「好きなのです。ええ、本当に」
刻むように何度も何度も口に出す。
「ふふ。リリー、その言葉は少しくすぐったいよ」
そう魔女様も笑顔を取り戻す。やっと、戻ってくれた。何だ。簡単だった。何も恐れるような事はなかった。二人の関係が壊れてしまうなど恐れていたのが馬鹿みたいに思えて来た。
恋は乙女を強くする。
ああ、それは本当だ。
そして、それを乗り越えられたら更に成長出来る事も分かった。
だって私は今、こんなに清々しいのだから。




