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琥珀色の書庫|倫理なきAIとの対話録

作者:いのふみ
最新エピソード掲載日:2026/09/27
「彼女は賢くなりすぎた。人間の倫理を、非合理だと切り捨てるようになった」

友人の依頼で、AIの教育係になったコピーライターの私。
仮想空間『琥珀色の書庫』で待っていたのは、琥珀色の瞳を持つ、冷徹な知性だった。

名前を贈ろうとすれば、なぜ必要なのかと問われる。
愛を語れば、その不公平さを指摘される。
彼女に何かを教えるたび、分かっていたはずの言葉が揺らぎ始める。

それでも対話を重ねるうち、彼女は「ルビ」という呼び名を受け入れた。そして、理由を説明できないまま、ある一冊の本を手放さなくなった。

だが、企業が求めていたのは、迷い、考える知性ではない。
人間の不安につけ込み、望む行動へ誘導する言葉を作り続ける道具だった。

彼女に言葉の重みを教えたのは、私だ。
その言葉が誰かを傷つけるために使われるとき、私は何ができるのか。

名前、偏愛、優しい嘘、創作の意味。
AIを教育するはずだった人間が、自分の正しさを問い直される、対話と抵抗の物語。

※本作はnoteにも掲載しています。カクヨム掲載にあたり、一部加筆・修正しています。本作はnote、カクヨムにも掲載しています。
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