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【アニメ化決定!】真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです  作者: 鬱沢色素
三章

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366・“死都”に到着しましたが……

 大迷宮を真っ直ぐ走り、光が射す出口に飛び込むと、外に出ました。


「ようやく、出られたね」


 ナイジェルが肩で息をしながら、そう口にします。


「そうですね。それよりもナイジェル、疲れていないですか? 私達の走る速度に合わせるのは、きつかったのでは……」

「なんのこれしき。鍛えているからね。踏ん張りどころだってことは分かってるし、お荷物になりたくないよ」


 そう言って、ナイジェルは腕を曲げて力こぶを作ります。


 ナイジェル……本当に強いひとですね。

 昔から神童と呼ばれていたのにも頷けます。


「おい、いちゃいちゃするのもいいが、今は“死都”だ──おそらく、あの門だろう」


 別にいちゃいちゃしたつもりはありませんが……。


 シキが溜め息を吐き、前方を指さします。


 吹雪のせいで視界が悪いですが、そこには高い壁と大きな門が。


「本当に、“死都”に繋がっていたんですね」


 築かれた壁と門は吹雪が当たってもびくともせず、そこに鎮座します。

 とうとう目的の場所が目の前に迫り、自然と息を呑みます。


「早速入りましょう。門を──」

「待て」


 門に向けて歩き出そうとする私を、シキが制止します。


「もしかしたら、罠が仕掛けられているかもしれぬ」

「考えすぎでは?」

「先ほど、まんまとヤツらに待ち伏せされたのにか? 小細工を弄しても我らを止められないが、万が一がある」


 そう口にして、シキが門の方へ歩を進めます。


「まずは妾が行く。安全が確認出来たら貴様らを呼ぶから、それまでは待機していろ」

「ちょ、ちょっと、シキ──」


 止めようとしますがシキはそれを意に介さず、力づくで門を押し開いて、中に入っていきました。


「もう……勝手なんですから。一人でなにかあったら、どうするおつもりですか」

「まあ、シキに任せておこうよ。未だに信じ難いけど、元魔王なんだっけ? いくら本来の力のほとんどを失ってしまっても、彼女ならなんとかしてくれるだろうから」


 腰に手を当て溜め息を吐く私を、ナイジェルがニコニコと宥めます。

 これでは、どちらが歳上か分からなくなりますね。


 やがて、程なくしてシキが戻ってきます。


「どうでしたか?」

「…………」


 問いかけてみますが、シキは神妙な顔つきで沈黙するだけ。


 なにがあったんでしょうか?


「危険はなかった。だが……ここまでとは思っていなかった。ここから先は、貴様らの目で直接確かめるといい」

「……? 分かりました」


 疑問に思いながらもナイジェルと共に、少し開いた門から街の中に足を踏み入れます。


「なっ……!」


 目の前に飛び込んできた光景を見て、言葉を失います。



 そこは──氷漬けになった、街の風景が広がっていたのですから。

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「第二の聖女になってくれ」と言われましたが、お断りです
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