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※不備を見つけた際は誤字報告受付まで。


適当で良いよ、多分ね。



 リンクしたUAVにトライデント戦術の指示を出す。

すぐにUAVの編隊から2機が逸れ、自機の横に付く。



「全機0.5のウォールを維持しろ 空域を哨戒する」

「ウィルコ 見つけたらアグレッサーの相手だな」



 はぁ〜。まったく、随分と余裕みたいだ。

スロットルの入力と推力量の比率を下げる。

更に、ロールにも抵抗を追加して、格闘戦をしようものなら確実に遅れを取るように設定する。



 我ながら意地の悪い訓練だ。

しかも、自機まで巻き添えなのだから、ただただ面白い。



 悪いが、大佐からの命令なのでね。

私自身は性ではないと思っている。

ただ、私のストレスが発散されてWin-Winという訳だ。



「あ?気のせいか?」

「どうしたジャガット?」



 気が付いたか?

まぁ、気が付いたところで変わらないが。



「少佐 RWRに感あり 照射された気がします」

「ミガー 相手はレーダーに見えてるか?」

「見えません 念の為タイマー回避を行います」

「了解した」



 ミガーの機体がUAVと共にブレイクする。

一時的にデータリンクから消えている為、しっかりとアラーム対策をしている様だ。



 次の段階として、エンジンの片方停止をランダムに選ばせてから、そのままミガーがタイマーカウントを終えて戻るまで維持するつもりだった。



 まさか、私の機体が引くとはね。

自機の状態を示す表示は、右エンジンの停止を点滅で知らせ、機内は鳴り止まない警告音声で喧しい。

仕方ない。ポイント4まで大人しく引いてから復旧した事にしよう。



「すまない エンジンストールだ ポイント4まで引いて復旧を試みる」

「マジかよ隊長 まだ始まってないぜ?」

「すぐ戻るさジャガット 指揮はリヴァー3に引き継ぐ」



 失速しない様、大きく機体を回してから離脱する。

スロットルを下げ、エアブレーキの自動調整に任せながらの一人旅だ。






―――



「ねぇねぇ 面白くない? 私たちが相手する前に既に離脱機まで居るみたい」

「エンジン停止を引いたようね 運がない事で」



「スターリードからシャシャ隊 リヴァー隊との交戦を許可する 撃墜判定を貰った場合はポイント3へ戻りポイント6まで先飛ばしせよ」

「シャシャ1 ウィルコ」



 タリホー、アクティブレーダー起動。さぁ、気を付けないと死んじゃうよ?リヴァーさん!



「見つけた 180 35 4 トライデントで3機」

「このまま仕掛けましょう シャシャ隊交戦開始」



 スロットル全開。IIR信号起動。

距離30 . . . 25 . . .



「シャシャ2 Fox2 180 20 4」

「了解した 効果報告待機 対象の回避機動確認」



 次は横から行くね。東からじゃ見えないでしょう?

避けて見せてよね!



「シャシャ1 レーダー照射12時 アクティブで引き付ける」

「シャシャ2了解」



 12時ならブレイクしてるコイツじゃないね。

AIに切り替えて . . .



「シャシャ2 Fox3 2アウェイ 220 25 3.7」

「了解した 効果報告待機 先射着弾判定報告 Fox2はミスだ」



 訓練事情で機動性が落ちてるのを考えれば、避けれただけでも悪くないわね。



「シャシャ2からスターリード リヴァーリードの位置は?」

「リヴァー1はリヴァーのポイント4で反転中だ 2分半で射程に入る」

「了解」



 大丈夫。横から入って離脱まで行けるわね。

でも、安全を取って先制した方が良いかも?



「シャシャ1 Fox2 リヴァー3」

「了解した 対象は既に回避機動中 先射着弾判定報告 リヴァー3に命中判定 キルだ よって以後のリヴァー3への判定報告は全て放棄する」



 あら、アラーム警戒してジャミング切ったまま粘ったみたいね。



「シャシャ2 Fox1 リヴァー1」

「了解した 容赦ないな? 対象は沈黙中だ 効果報告待機」

「シャシャ1 私4にバンザイするね カバーよろしく」

「シャシャ1了解」



 雲の裏から出るようにダイブ。

エアブレーキを開きながら、真後ろにピッタリ . . .



「シャシャ2 Guns あら避けられちゃった」

「シャシャ1からシャシャ2 リヴァー2をアンカー済み」



 じゃあ、心置きなく追えるわね。

反応の悪い機体でよく動くこと、腕はいいじゃない?



 アクティブステルス起動。

OOPを追うのは慣れてるのよ?



 上に下に、ふーん?ピッチは遅延無さそうね。

逆にロールは辛そうかしら?

でも、受けて終わりね。



 攻撃に繋げる気が無いのかしら?

まぁ、良いわ。



「シャシャ2 Guns 判定 リヴァー4キル」

「確認した リヴァー1が射程内に入った 速度からして交戦する気だ」

「了解」



 パッシブに移行。

さぁ、我慢比べしましょ?






―――



「くそっ隊長!こいつらやべーぞ!3が落とされた!」

「ブレイク . . . キル判定 4離脱する」

「俺1人かよ!くそっ」



 うーん。見事に壊滅って言うんじゃないかな。

ジャガットからのデータリンクを見るに、敵は2機。ただ、片方は隠れたっぽいか?



 それにしても、まさかミガーが先に落ちるとはね。

それだけが計算外だったかな。



「リヴァー2 アンカーを続けろ」

「あんたはどうする気だ!」



 どうするって言っても、撃つしかない。

アラームセット。リヴァー2にロック吸われてるが、これで良い。



「援護する Fox1」

「ちっロックされた!ブレイク!」



 あー、ブレイク追ってパッシブ入ったか。これはダメだ。

もう1機が不明だけど、寄るしかないな。



 非常推力開放。

開放と同時にスロットルを押し込む。身体は椅子に強く押し付けられ、速度を示す針は一気に回り始めた。

M1.3、1.4、 . . . 1.7、1.8、もう少し寄せてから . . .



「リヴァー1 Fox2」

「やっとかよ!」



 悪い悪い。こっちも加速が足りないんだ。

薄い雲を抜けた事で視界が開け、ジャガットの機体を目視出来た。



「ジャガット 左だ 左にブレイクしろ」

「ああ?くそっブレイク」



 追われるプレッシャーに負けて、相手の回避方向に誘導されていたのを切り離せたのは大きい。

しかし、そのままシザーズは不味くないか?



「よっしゃ!押し出したぜ!Guns はぁ!?」

「ダイブしろ!」



 ジャガットが押し出せたのではない。加速が悪いのを読まれた上で速度を捨てさせられたんだ。

しかも、そのまま押し出されるのを待っていたかの様なカウンターまで押し付けられた!



「くそっ キル判定かよ!同じ機体の動きじゃねー!」

「ジャガット悪い こっちもキル判定だ」



 やはり潜伏していた1機に後ろから取られた。

映らないようにパッシブにしていたんだが、目視で取られたか?



 条件が悪かったのはあるが、仮に良くても結果は同じだろう。

時間の無い中で組まれたスケジュールに振り回されはしたが、問題点は明白になっただろうし。



「ジャガット 帰るぞ」

「ちっ 了解」

「あら?もう帰っちゃうの?」



 うわー、煽るのだけはやめて欲しいんだけど。

ジャガットを返せなくなるだろ!頼むよ!



「あ?なんだてめーは?」

「さっきは盛大にオーバーシュートからカウンターされちゃってたね〜?勝ったと思ったんじゃない?」



 はぁ〜。まったく、どいつもこいつも私の胃はどうでも良いのか?

あぁ、ぼやいても仕方ないな。判別機はオフ。UAVは全機帰投を指示して、後はこの場を何とかしないと。



「コブラ機動は規定違反だろ!」

「え〜?そっちだって同じ機体だから出来るじゃない?あっ 腕が無くて出来ないの?でもね そもそも敵はルールなんて守ってくれないのよ?平和ボケしちゃうわね〜」

「くそっ何が平和ボケだ!ぜってぇ墜してやる!一騎打ちで来いよ!」



 あーもうめちゃくちゃだよ。

そもそも、一騎打ち状態でカウンターされてただろ。

てか、これどうやって言い包めれば良いんだよ?



「あー 悪いがそれくらいにしてくれないか?今から一騎打ちの予定は入ってないんだ」

「あらそれは残念ね リヴァー4は居るかしら?後で おはなし がしたいのだけれど」



 ゴルサか?何か気になる点があったのか?

まぁ、呼び出すくらいはするか。



「リヴァー1からリヴァー4 話があるそうだ 聞けるか?」

「なんでしょう?」

「あなたがリヴァー4ね?やるじゃない 悪い動きの機体では1番マシだったわよ でも殺意が足りないわ 敵には殺す事を考えなさい 良いわね?」



 1番マシか。いや、不味くないか?ジャガットが . . .



「けっ!俺は眼中にも無いのかよ!」

「あら だってねぇ?」

「シーラ そろそろ次に行かないと」

「了解 次はもっと頑張ってね?リヴァーさん!」

「逃げるのかよ!一騎打ちしろよ!」



 助かった。いや、向こうが暇じゃないだけなのは分かる。

それでも、機会があったら絶対奢ろう。



「リヴァー隊 帰投する」

「隊長さんよ まだ一騎打ちしてねぇぞ?」

「嫌でも次があるさ さぁ帰るぞ」



 あの大佐、絶対資料に渡し忘れがある。

こいつがこんなに問題児だとは聞いてないんだが?

まぁ、何とかなりそうだから今回は良いけど!



 良いけど、忘れないので覚悟してください大佐。






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